平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -149/175page
いきっかけになった。 今回の実践授業では,十分な教材の準備のもと,常に生徒の前で飾らずに自分を出す教師の姿勢が随所に見られた。この教師の姿勢が一人ひとりに安心感を与え,教師と生徒一人ひとりとの間に信頼関係を築いたものと考える。この関係を基盤として,教師が生徒一人ひとりに活躍の場と機会を与え,それぞれのネームプレートを黒板にはろうという意識に立ったとき,教師は自ずと生徒一人ひとりの発言を大事に取り上げたり,発言しないまでも着実に学ぶ姿に目を向けたり,それぞれの持ち味を大切にしたりすることになる。こうした教師のかかわりがあってはじめて, 『なんか発表した!って感じがする。だれが発表したのか分かるので良かった』 (「生徒の感想」中のT男)と,生徒が感じるにいたったものと考える。
2 生徒の授業に対する意識
生徒の授業に対する意識調査から自己存在感にかかわる項目を取り上げ,学級集計をした。
この調査から,「伸び伸びと発言したり,活動したりしていると感じる」や「自分の活躍する場や機会があると感じる」生徒が特に増えたことが分かる。これは,ネームプレートを用いて進めた授業実践の成果であると考える。
3 イメージマップの分析
単元のはじめと14時間目に「日本の南西部」の言葉からイメージできる事柄を書き出させた。
【事前のマップ(K子)】
あなたの頭にうかんでくることは?
まず,「日本の南西部」の言葉からあなたの頭にうかんでくることを小さな円の中に書き出してください。次は,書き出した言葉からさらに頭にうかんでくることを大きな円の中に書き出してください。さらにうかんでくることがあれば,大きな円の外に書き出してください。(結びつきのある言葉は,線で結んでくださいネ!)
【事後のマップ(K子)】
あなたの頭にうかんでくることは?
まず,「日本の南西部」の言葉からあなたの頭にうかんでくることを小さな円の中に書き出してください。次は,書き出した言葉からさらに頭にうかんでくることを大きな円の中に書き出してください。さらにうかんでくることがあれば,大きな円の外に書き出してください。(結びつきのある言葉は,線で結んでくださいネ!)