平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -154/175page

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〔事例提供者〜C教諭/司会〜A教諭〕

ア 事例についての説明 〈10分〉
イ 質疑応答 〈20分〉
《C教諭》
 当初は受容に努めてきたのですが,事件があって「ここは」と考え厳しくG男を突き放してみました。しかし,結局そのことで,G男は担任を嫌い,対話を持とうとしなくなったのではないでしょうか。
《A教諭》
 G男とC先生の事件以前の関係を考えると,C先生を嫌いになったというよりは,G男は先生に厳しく注意されるようなことをした自分自身を嫌いになったとも思えるのですが……。
(略)

ウ 今後の指導援助についての協議 〈20分〉

《D教諭》
 G男の母親が男性より女性の方が話しやすいのなら,私が話してみましょうか。ただ,最初から話の核心に入ると母親も警戒するでしょうから,1,2回目は何気ないおしゃべりになるかもしれません。
(略)
《白土》
 G男にとって,今は休学して働くことも,長期的に考えると自立を助けることになるかもしれません。ただし,C先生が心配しているように,もう一度勉強したいと本人が思ったときに復学できる道も残しておくことは大事だと思います。

エ 感想発表〈10分〉

《B教諭》
 C先生は担任としての責任感が大変強いと感心しました。ただ,「G男が留年したら他の先生に迷惑がかかる」と言われていますが,最後は全職員で面倒をみていくのですから,一人で何もかも責任を負わなくてもいいのではないでようか。
(略)
《C教諭》
 自分としては一生懸命やっているつもりでしたが,それが逆にG男を追い詰めることになっていたのかもしれないと気づくことができました。先生方の助言から,場合によっては焦らないこと,第三者の協力を得ることが大切だと感じました。

3. 第3回校内事例研究会

【平成8年12月26日】

◇事例:不登校 ○年 H夫

〔事例提供者〜I教諭/司会〜A教諭〕

ア 事例についての説明 〈10分〉
イ 質疑応答 〈20分〉
(略)
《A教諭》
 本人が担任に会おうとしない場合,家庭訪問はどのようにしたらいいのでしょうか。
《白土》
 無理して会おうとすればもっと逃げるかもしれません。まずは,家族を通してでいいですから,担任として本人のことを心配しているというメッセージを伝えることが大切です。家族が担任にプラスのイメージをもっと,本人も担任に会おうとする場合が多いようです。
《A教諭》
 会えた時にはどういう注意が必要ですか。
《白土》
 話題をしぼることですね。H夫の場合,茶髪や遅刻についての指導も必要ですが,今は,H夫の気持ちを受け止めながら,学校をつづけること,やめることの意味について,本人自身が

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