平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -159/175page

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(1)校内事例研究会は,その企画・運営を受け持つことで,教育相談部(係)が,その機能をより一層発揮する機会となる。教育相談部(係)の活動力の向上は,教育相談活動運営の推進役をはたす下位システムの確立を意味し,学校教育相談システムの活性化につながる。

(2)校内事例研究会は,個々の教師が生徒理解を深め,生徒支援の力量を高める機会となる。個々の教師という組織の基本的な構成員の変容は,徐々に組織全体の変容を促し,学校教育相談システムの活性化につながる。

(3)校内事例研究会は,教師間の教育相談への共通理解を図り,相互の連携を強める機会となる。教師間の共通理解と協力性の強化は,徐々に組織全体の強化を促し,学校教育相談システムの活性化につながる。

(1),(2),(3)から,校内事例研究会の実施は,学校教育相談システムの活性化の具体策となり得るということができる。

また,校内事例研究会の実施がどのように学校教育相談システムの活性化につながるかについては,そのつながり方において,(1)運営推進下位システム=教育相談部(係)の確立⇒教師個人の変容と教師関係の強化→(2)(3)組織全体の変容・強化という,教育相談システムと教育相談マインドの相補性が確認された。これを,P152に示した研究に関する基本的な考え方の図に加筆し図示すると,下図のようになる。

学校教育相談の定着・充実


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