研究紀要第110号 「学校の活性化を目指す教員研修 第2年次」 -016/166page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

V 調査結果と考察

[調査1]

「教員研修に関する聴き取り調査」

1 管理者からみた教員研修の実態

(調査結果)

県内各地区の校種別・規模別の学校の管理職(主に校長)を対象に,直接学校を訪問し「学校の教員研修の実態」を聴取したものを,「分析の視点」に従って分類,集約した結果は,次のとおりである。

教員研修に関する実態調査(1)

[考 察]

それぞれの視点についての主な問題点や具体的な取り組みについて述べる。

(詳細については,「平成8年度研究紀要vo1.26」を参照)

(1)「指導技術」の視点から

○管理職自らが絶えず研修に励み,後ろ姿で指導 するよう努カする。女た,教員の二―ズに応えら れるよう資料を収集・提供したり,講師を招聴し たりすることも大切である。

○どのような授業が「よい授業」かを具体的に指 導したり,校内の組織体制を生かして感化させら れるよう配慮したりすることも,指導技術向上に役立つものと考える。

(2)「学級経営カ」の視点から

○学方向上,いじめや登校拒否問題等,これら全 てが学級経営と深く関わっている。

○管理職者は,学級担任個々の経営能力について その実態を的確に把握し, 「何を」「いつ」「どの ように」「どの程度」指導すべきか,具体的に計 画し実践していくことが重要である。

(3)「教員としての意欲」の視点から

○機会を見つけては「賞賛」するとともに,すぐ れた先輩から学ぶことができるように配慮する。

○「やる気」の溢れる学校づくりに努力すること が大切である。「環境が人を育てる」という言葉 が聞かれるように,管理職者は,よい環境づくり に努めなげればならない。

(4)「研修時間の確保」の視点から

○どの校種の学校も研修時間不足を問題点として あげている。特に,中学校においては,部活動と の関係で時間の確保が難しい現状にある。

また,決められた時間の中で何とか研修時間を 生み出そうと,それぞれの学校が悩み工夫してい る。

○少なくとも,計画されている日には,必ず実施 するとか,「これだけは」ということに絞って研 修することが必要である。

(5)「研修組織・体制」の視点から

○共同研究,個人研究それぞれにメリット,デメ リットがある。いずれにしても,一人一人の教員


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。