研究紀要第110号 「学校の活性化を目指す教員研修 第2年次」 -019/166page

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(1) 「校内研修の現状」の視点から

研究指定等を受けている学校は,校内研修への取組が活発である

小・中学校における校内研修は,主題研究を主とする共同研究が中心のようである。研究指定を受けたり,自主研究公開を予定したりしている学校では,校内研修に積極的に取り組んでいる。

公開等の予定のない学校においては,低迷しているのが現状のようである。また,中学校は,部活動等の指導に追われ校内研修には消極的な学校が多い。高等学校においては,共同研究は少なく,転入職員や新任教員等を対象にした研修会等が実施されている。

(2)「校内研修のねらい」の視点から

校内研修のねらいは,教員としての資質・能カの向上である

校内研修で,―番大事にしていることは,「個々の教員の指導に対する考え方」「個々の持ち味を大切にすること」「職員の共通理解」等であった。

つまり,教員―人―人の意欲を大切にしながら,互いに切蹉琢磨し指導技術等の「教員としての資質・能力の向上」を図ることを第―のねらいと捉えている。

(3)「校内研修に対する教員の姿勢」の視点から

校内研修に概ね意義を感じている

主任のほとんどは,校内研修に意義を感じている。その理由は,「若い教員の日々の向上の姿が見えること」「今までの指導の在り方が振り返えられること」「互いに磨き合えること」などが挙げられている。しかし,「意義を感じていない」という主任もいた。その主な理由としては, 「深まりがない」「日々の実践に結びつかない」などである。

これらのことは,今後,校内研修の在り方を考える上で重要な課題になると思われる。

校内研修の取組は,積極的とはいえない

主任からみて,「初任者とべテラン教員はやや消極的」「担当者以外は受け身的」 「部活動には熱心に取り組むのだが,・・・・」という答えが多かった。

多くの主任は,「研究推進の方法に問題があるのか」「意欲を喚起するような工夫が足りないのか」「リーダーとしてのカ不足なのか」等の悩みを抱いている。

研究主題や方法等は,共通理解不足である


研究主題や方法等の共通理解は,十分とはいえない状況である。その理由としては,研修時間の確保が難しいことが第―に挙げられる。

共通理解を図る手段として,研修主任からの印刷物や簡単な説明等で行なわれていることが多いようである。

主任としては,十分な話し台いの場や機会をどのように設定するかが最大の課題である。

主任からみると,進んで研究授業を引き受ける教員は少ない

研究授業を実施する場合,進んで引き受ける教員は少ない。しかし,「全員が実施する場合」「輪番制の場合」「依頼された場合」等,形態はいろいろあるが,研究の進め方が決まれば引き受けて実施し


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