研究紀要第110号 「学校の活性化を目指す教員研修 第2年次」 -020/166page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

ているのが現状である。

(4)「校内研修推進上」の視点から

校内研修推進上の―番の問題は,時間の確保

校内研修を進めていく上での問題点としては,「研修時間の確保」「精神的ゆとりの確保」「指導助言の在り方」「部活動との関連」「テーマの設定」「行事や各種活動との関連」等,いろいろ挙げられている。その中で,全ての主任から挙げられたのは,「研修時間の確保」である。

推進上の―番の問題点は,校種に関係なく「研修時間の確保」という校務運宮に関わることである。今後,研修の在り方を考える場合,重要な課題になると考える。

校内研修の反省や評価は形式的

校内研修の反省や評価は,十分に話し合い,分析する時間が確保できず,アンケート等の簡単な反省・評価に頼っているのが現状のようである。また,反省が形式的になりやすく次に生かされるような具体的な反省にはなっていないようである。

(5)「校内研究会の現状」の視点から

十分に話し合う時間の確保が難しい

校内研究会の現状について, 「やらされているという意識が強い」「自己の課題をもって取り組んでいる教員は少ない」「日々の授業に生かされない」「時間が少なく十分に話し合えない」「人間関係が難しい」等の問題点が挙げられた。どの校種でも,「時間の確保」と「研修意欲の喚起」が課題である。

研究会は,発言が少なく低調

研究会の持ち方・進め方等での問題点は,発言が少なく研究の深まりがみられないということである。

その理由としては,「気軽に発言できない」「話し合う時間がない」「話の焦点が定まらない」「指導助言が少ない」・「他教科へはなかなか踏み込めない」といったことが挙げられている。

これらのことから,気軽に話し合える場の設定や何でも話し合える人間関係の醸成,協議内容の絞り込み,論点の吟味等に努めていく必要があると考える。

研究会を充実させるために,中心的役割を担うのは研修主任

研修主任自身,研究会を充実させるために中心的役割を担うのは,研修主住であると答えている。

研究会を充実させるためには,研修主任のリーダーシップが重要なめは当然であるが校長・教頭の適切な指導助言がなければ十分に役割を機能させることができないことも確かである。

(6)「その他」の視点から

教員研修の充実は,「教員の研修意欲の高揚」

「その他,校内研修や教員研修について何かあればお聞かせください」という質問に対して,次のようなことが挙げられている。

○個々の研究意欲が大切
○多くの授業を参観し,―人―人の視野を広げる
○ライフステージに応じた研修の在り方が知りたい
○切蹉琢磨が必要
○人間関係が大切


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。