研究紀要第110号 「学校の活性化を目指す教員研修 第2年次」 -025/166page
前掲の「8 研究授業は引き受けるか」と同様に,校種が上がるに従って,研修への取り組みが消極的になる傾向がみられる。
積極的でない理由としては,「他の仕事が忙しいから」「―部の先生方に任せがちになっているから」という意見が多く見られた。また,「やらされている感じがするから」という理由も高い割合を示している。
10 研修時間の設定状況
小・中学校は定期的に研修時間を設定しているが,高校は「設定していない」のが現状 <グラフ11>
研修時間の設定については,「定期的に研修の時間が設定してある」という数値が,校種が上がるにつれて減少している。
定期的に研修時間を設定していると答えた教員に「研修の回数」について調査したところ<グラフ12>のような結果を得た。
小学校では,月4回が7割を占め,中学校では,月1回以下が8割程度。高校では,月1回未満が9割以上となっている。
また,「研修の内容」についての調査では,小・中ともほとんど「授業研究・教科研究」と答えている。
これらのことから,次のようなことが言える。小学校においては,授業研究を含め週時程の中に研修の時間を設定しているのがほとんどである。中学校では「教科担任制による校内研修推進上の問題」「部活動の問題」等,小学校とは別の問題が考えられ授業研究を中心として月l回程度設定しているのが現状である。高校においては,それぞれに研修が任されているようである。
<グラフ12>
11 校内研修の推進者
小・中学校は「研修主任」高校は「教務主任」 校内研修を充実させるために申心的な役割を担う者として期待されているのは,<グラフ13>の通りである。
小・中学校では「研修主任」,高校では「教務主任」が中心的な役割を担っている。