研究紀要第112号 「基礎学力向上のための授業改善に関する研究」 -058/166page
度,思考活動の程度を示すものとした。
調査1) 「支援要求傾向」 (小学校の例)
4:手伝いがほしい 3:時々手伝いがほしい
2:あまり手伝いはいらない 1:手伝いはいらない1 学習のめあてをつかむ。
2 学習や実験を計画を立てて行う。
3 わかったこととわからないことを区別する。
4 わからないことを,わかろうと努力する。
5 何か聞きたいことがあったとき,質問できるo
6 どのくらいできるようになったかわかる。
7 自分の考えをまとめたり,発表したりする。
8 自分なりに解決方法を考える。
9 わかる(できる)ようになるまで,あきらめずにがんばる。
10 新たな疑問や難しい課題の解決にむけて努力る。調査2) 「関心・意欲の程度」
5:とてもよくあてはまる 4:あてはまる
3:少しあてはまる 2:あまりあてはまらない
1:まったくあてはまらない(関心の程度)
1 「なぜ,どうして」と思うことがある(あっ た)
2 考えてみようと思うことがある(あった)
3 調べてみようと思うことがある(あった)
4 やってみたいと思うことがある(あった)(意欲の程度)
5 「なぜ,どうして」と思うことを解決したい(しようとした)
6 自分から進んで考えたい(考えた)
7 自分から進んで調べたい(調べた)
8 自分から進んでやりたい(やった)( )は事後調査の項目
調査3)「思考活動の程度」
5:とてもよくあてはまる 4:あてはまる
3:少しあてはまる 2:あまりあてはまらない
1:まったくあてはまらない1 学習課題は何かをつかむ(つかんだ)
2 結果を予想する(した)
3 課題を解決するための方法をすじみちを立ててえる(考えた)
4 課題を解決するために,自分なりにエ夫する(した)
5 結果を,予想や体験,今までの学習内容と関連づける(づけた)
6 自分で考えることで課題を解決する(した)
7 自分の考えをまとめたり,発表したりする(した)
8 疑問に思、うことや,もっと調べてみたいことがある(できた)( )は事後調査の項目
調査4) は,各実践における具体的方策の効果を,児童生徒の評価によってとらえようとするもので,それぞれに評価項目をつくって調べ,その結果を 調査1)〜調査3) と同様に数量化した。
調査5) は,学習した事象の,事実,相互,因果などの関係がどの程度理解できたかをみるもので,各実践でテスト問題を作成して実施した。
これらの調査結果をもとに,対象児童生徒について, 調査2)と調査3) との間の相関関係, 調査3)と調査4) との間の相関関係, 調査3)と調査5) との間の相関関係などを調べ,思考活動を活発にする方策が,知識・理解,技能の獲得にどのような効果があるかを明らかにした。相関をみる場合は,相関係数rを求め,以下によって判断した。