研究紀要第112号 「基礎学力向上のための授業改善に関する研究」 -063/166page

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実践2

中 学校 理 科

1 対象・単元・期間

○対象 3年男子21名女子16名計37名
○単元 第2分野「ゆれ動く大地」
○期間 平成9年11月〜12月

2 思考活動を活発にする具体的方策の実践

モデル教材による観察,実験

地震の単元では,半分を直接体験をとして字習することが難しい。そこで,地震のゆれ方やその伝わり方を模擬的に観察,実験できる2つのモデル教材を製作し それらの教材を使った観察,実験を行うことで,思考活動を活発にしたいと考えた。

1) 簡易地震波モデル

これは,図1のように,ゴムひもに綿捧を接着したものである。このモデルにより,地震波にはP波(縦波)とS波(横波)があることを,二人―組で行う簡単な実験で,直感的に把握できる。

授業では,各グループにこのモデルを配付し,予備的な観察,実験を行った。その結果をもとに,地震のゆれ方や伝わり方の規則性の原困を,グループごとに話し合って予想、した。

図1 簡易地震波モデル
図1 簡易地震波モデル

2)室内地震波モデル

これは,図2のように,教室の端から端まで口―プを張り,それにたこ糸とおもりをつり下げたものである。生徒全員で,P波,S波のゆれ方を観察したり,それらの波の伝わる速さを測定したりすることができる。

授業では,このモデルを使った観察,実験を全員で行い,地震波の揺れ方や伝わる速さのちがいを観察し,はじめに小さなゆれが起こり,あとから大きなゆれが起こる理由を考察した。さらに,震源から2m,4m,6m,8mの地点でP波とS波の伝わる時間を測定し,それをグラフ化することで,初期微動継続時間と震源からの距離との関係を考察した。

図2 室内地震波モデル
図2 室内地震はモデル

(2) 「かく(書く・描く),話す」行動を促す支援

事前に,生徒の思考活動の程度を把握する調査(調資3))を行った。図3は,その結果を項目別に示したものである。

図3 調査3)「思考活動の程度」(事前)
図3 調査3)「思考活動の程度」(事前)


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