研究紀要第112号 「基礎学力向上のための授業改善に関する研究」 -071/166page
実践4
高等学校 理科(生物IB) 1 対象・単元・期間
○対象 2年 男子20名 女子20名 計40名
○ 「酵素」
○期間 平成9年10月〜12月2 思考をを活発にする具体 方策の実践
酵素の学習で,図1のような一連の過程を踏まえた学習を,グループ単位(1グループ5〜6人)で行うことにより思考活動の活発化を図った。
これら一連の探究活動は,学習指導計画の中に位置付け,計画的に実施した。予備実験は課外授業として放課後に実施した。実験に必要な器具・薬品などの事前準備,予備実験については,実習助手の協方を得た。
(1)計画案の作成
生徒は,酵素の性質や働きを調べるための方法や実験に必要な薬品・器具などについて,グループでお互いに考えを出し合い十分に討議して計画案を作成した。
教師は,計画案の作成の過程で,生徒の自由な発想を大切にしながら,仮説が検証できる内容になるよう適宜支援を行い,興味・関心を高め,意欲の喚起に努めた。
(2)予備実験,計画案の再検討,計画吉の作成 生徒は,計画案に基づいて必要な器具等を準備して予備実験を行い,その結果を基に方法や器具等を検討し,本実験を実施するための計画書を作成した。
教師は生徒の考えをできるだけ生かしながら,生徒が設定した仮説を検証するための計画書が作成できるよう助言した。また,探究計画を立案する過程で,参考になる資料類の配付,必要な器具等の準備,危険防止などに十分配慮した。
図2は,生徒が予備実験を行った後に,計画案を再検討して作成した計画書の―部である。