長期研究員の研究 研究紀要第145号Webを活用した地域学習の実践的研究-068/069page
Webを活用した地域学習の実践的研究
−「ふくしまの郷土学習」Webサイ卜を活用して−
http://www.frl.fks.ed.jp/長期研究員 馬 場 秀 之
T はじめに
コンピュータネットワークは,膨大な「教育情報の共有化」を生み出しつつある。しかし,それは世界的・日本的なレベルの話で,県市町村レベルとなるとまだ少ないのが現状である。地域情報の発信源となるべき学校や各種文化施設のWeb情報も,授業では活用しにくい状況にある*1。
さらに教師自身による教育用Webが未だに少ないことは憂慮すべきである。印刷物による情報提供は従来通り存在するが,そのデジタル共有化は遅れていると言わざるを得ない。学校,文化施設及び教師が,その専門性を生かして児童生徒向けのWebを提供すれば,様々な課題解決学習に役立ち,情報活用能力の向上へと繋がるはずである。そして,福島県における「教育の情報化」は一気に進むと思われる。
そこで今年度の研究では,地域の様々な教育資料を共有化する場として,福島県域の地域学習Webを開設し,地域素材のデジタル教材化とその共有化を目指した。
(図1)ホームページ
ページレイアウトは,左側にメニュー,右側にメインページを配する2フレーム形式とした。基本的にPhotoshopを用いてJavaScript形式で書き出す作業を行った。
U 研究の概要
FKS*2に開設した「ふくしまの郷土学習」Webサイト(http://www.frl.fks.ed.jp/)は,子どもたちが楽しく地域学習に取り組めるように,視覚に訴える動きのある資料を多くするなどの工夫をした。
ホームページには以下のメニューがある。1 見る資料集
(図2)見る資料集のメニュー各地の特徴的な写真(図3),各種地図(図4・5),白地図(図6)等,視覚的な資料と市町村Webへのリンク,郷土学習資料へのリンクなどがある。
2 知りたい!
海べのくらし(小名浜)
写真提供:
根本省治氏
(図3)知りたい!ぺージにある写真資料*1 このような中で,FKS(http://www.fks.ed.jp/)と,通称"まほろん"(http://www.mahoron.fks.ed.jp/)のWebは貴重な存在である。
*2 FKS(ふくしま教育総合ネットワーク)