福島県教育センター所報 第3号(S46/1971.10) -013/025page
(ex,3) 次の論理式の各項の指数を数えよ。
Z=000+011+111(指数)0 2 3 Z=Σ(001,011,101)(指数) 1 2 2(ex,3’) 次の論理式を指数によって分類し10進数を併記せよ。
(基本事項4)
_ 論理関数を2進数表示した場合A+A=1が応用できるためには(簡単化のねらいから)その項の指数が1だけ違っている必要がある。そして _A+A=1を適用して消去された変数のけたを(dash)で置きかえる。(ex,4)_ _ _ _ Z=ABC+ABC+ABD+ABD _ _ _ =AB(C+C)+AB(D+D) ……(1) _ =AB+AB _ =B(A+A) =B上式を2進表示に書きあらためると_ _ (2進表示) (指数) 第一項 ABC 010 1 _ 第二項 ABC 011 2 _ 第三項 ABD 110 2 第四項 ABD 111 3すなわち指数の1だけ違う第1項と第2項,それに第3項と第4項を組合せて変数の消去を行なっている( (1) 式参照)のがうかがえる。
ところで,第2項を第4項も指数が1だけ違うが組合せはできない。
なぜならば3番目の変数が第2項ではCであり,第4項ではDとなって異なっているからである。
したがって,2進数表示をした場合,変数に対応する2進数のけたを明示すべきであることがわかる。
一般には,変数が消去されても,けたの位置を明確にするために−(dash)が使用される。
第2項 011― 第4項 11―1(ex,4’) 次の論理式を2進表示になおせ。
_ AB+AB=A 11+10=1― _ _ _ ABCD+ABCD=AB D 1100+1110=11―0(ex,4’’) 次の2進数を組合せ,簡単化せよ。
0001,0011,0101,0110,1110,指数によって分類すると
指数が1だけ違う項の組合せは1,3 1,5 1,6 3,14 5,14 6,14の6とおりである。
次に変数の消去を行なうと
上のように消去できない組合せに注目すると,指数が1だけ違うという条件だけでは変数の消去はできない。
すなわち,指数の違うけたが1けたでなければならない
再記すると
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_「Q−M法」とは,A+A=1を利用して論理変数を消去する手続きを,機械的にくり返して論理式の簡単化を行なう方法である。 では基本事項に基づき,その手順を例題によって述べることにする。