福島県教育センター所報ふくしま No.54(S56/1981.12) -016/034page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(2)操作や作業による学習と,その間の教師の一人ひとりの児童の学習状況把握がよい。
 2 教育機器の特性を生かした位置づけ
 (1)問題提示,課題把握のためのTPの使い方が適切であった。
 (2)思考場面でのTPの使い方,タイミングが適切であった。
 (3)TP作成器具による児童のTPづくりが意欲を高めた。
3 喜びを高める確かめについて〈以下略〉
イ 「現職教育速報」の日常的を発行
たえず共同研究への関心をもち,日常でも話題となることを願って,次のような方針で「速報」を発行し続けた。
○ 校務多忙の中でも目を通せるように,5分程度で読める量で
○ 基礎知識,話題提供,事例,ブロック研究での話し合いの様子や結果,次の授業研究のテーマの予告や知識の提供などの協力の呼びかけ,授業直後の短作文感想の紹介,授業案の小さな訂正や諸連絡などを内容に○ なるべく2〜3日に1回は発行
◎ 毎週1回の研修目による「点の研修」から.その間が日常実践,個人研修等でつながっていく,「線の研修」へ,さらに他の教科や領域へと転移,発展していく「面の研修」へと充実した研修が行われていくように,お互いの声がこの紙面に響き合うようになることを望んで継続する。
例1 O学級(6年「対称な形」)の検証授業の事前研究会(ブロック)から授業の流れを予告し,関心を高めようとしたもの。

 子どもたちが,「あれっ」と目をむく教材提示。そして「あ!」と納得し「なるほど!」と確かめていくにつれて喜びのわく授業が,検討されています。
○ 第1時 対称な形の識別と概念理解
図形線
上のような図形線を示して,既習の経験をふりしぼって仲間分けさせる。出尽したところで「これは全部同じ仲間です。なぜ?」と新しい視点を求め,操作を通して「折れば重をる」ことに気づくように運んでみます。そして,確かめ……対称形づくり……へ。
○ このような学習の流れは,どうでしょうか。
○ だれかの,非対称の形にふれなくてよいかという声もありますが……。

例2 検証授業の観察に先立って研究テーマから離れないで観察するように視点の確認を促そうとしたもの。
 明日はいよいよA学級の授業観察です。細かな観察ももちろん大切ですから分担して観察記録しますが,研究テーマを念頭において,大筋を見失わないようにお互いに注意しましょう。
○ ひとりひとりが〜学習状況のチェックと
個別指導の配慮は?○ 喜びをもって〜「わかった」「できた」「うまくいくぞ」「認められた」という様子は?意欲的に熱中していそいそと課題に立ち向かっているか?
○ 学習できる〜わかる=ゆっくりでも一人でできる。
○ 指導過程〜子どもたちの活動を中心にすえて,無理,むだのない働きかけか?
○ 機器の特性は生かされているか〜無理を使い方はしていないか。効果的か?

例3 検証授業直後の短感想文による調査をまとめ,話題を提供し,それとともに事後研究会への心の準備を期待したもの。
○ すばらしかったY学級の授業直後の短作文 による事後調査の結果をお知らせします。
○ いまの授業は楽しかったですか。〜 「は い。」 90%
○ 「はい」の理由  ( )内は回答数

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。