福島県教育センター所報ふくしま No.54(S56/1981.12) -022/034page
和53年度より実施しているにもかかわらず,これに対する関心は大変低かった。
しかし,教務部を中心として教育課程委員会学年会,英語科会等で討議を重ね,また数回にわたる職員会譲を経て先生方の意識は大いに高まってきた。昭和55年7月と12月に調査した2回のアンケートにその変化がよくでている。
1.習熟度別学習と能力別学習にはちがいがあると思いますか。
イ.ある ロ.ない ハ.わからない 7月実施 19% 65% 16% 12月実施 67% 18% 15% 3か年実施し,その間,報告をまとめ,職員会議で報告し,検討を重ねてきたのだが,当該教科以外の先生方に理解してもらうのには相当時間がかかることがわかった。
2.いわゆる「落ちこぼれ対策に役立つと思いますか。
イ.役立つ ロ.役に
立たないハ.わからない 7月実施 42% 12% 46% 12月実施 59% 22% 19% 学校創立以来,「ひとりひとりの生徒を大切にしていこう」という本校の方針の中で落ちこぼれ対策に対する先生方の関心は当初より高かった。
3.「習熟度別学習」を実施してみてどんなことが問題になりますか。
(上位より)
ア.時間割編成上,容易ではない
イ.評価がむずかしい
ウ.生徒に劣等感を植えつける危険がある
エ.「能力別学習」とはちがうということをはっきりさせる必要がある
5.今後の課題
ひとりひとりを生かす学習指導法の一つが「習熟度別学習」である。先生方の共通理解をより一層,深めることが成功の「カギ」だと思う。具体的には次のようを事項が課題である。(1)つまずき診断テスト問題の作成
(2)つまずき解消のためのプログラム作成
(3)生徒ひとりひとりのカルテの作成
(4)評価方法の研究6.参考文献
○高等学校学習指導要領…………………文部省
○高等学校学習指導要領解説 総則編…文部省
○菱村幸彦 習熟度別学級編成の考え方
中等教育資料54.7
○佐々木元頑 到達度評価−その考え方と進め方……明治図書
○高校教育展望 56.1
○英語教育 56.2
○現代英語教育 56.3
次 号 予 告第55号 (昭和57年2月発行予定)
(1)巻 頭 言 …………………………(所員)
(2)学習指導と教材研究
社会(高等学校)………(所員)
理科(小学校)…………(所員)
(3)教科外教育と連載教育相談
道徳……………………(所員)
教育相談………………(所員)
(4)受講者の研究報告
昭和55年度 学校経営(A)講座受講者の研究報告
保原町立保原小学校教頭 古内敏夫
会津若松市立若松第三中学校教頭 根本健児
(5)昭和57年度県教育センター事業計画(所員)
(6)研究実践校紹介……福島県立須賀川女子高等学校
(7)アイディア紹介学習指導(各学校の実践記録)
会津若松市立鶴城小学校教諭 加藤紘一
(8)随 想…………………………(所員)
(9)目で見る資料 (情報処理)………(所員)
(10) 教具・作品紹介 (図・美)………(所員)