福島県教育センター所報ふくしま No.54(S56/1981.12) -029/034page
また、研究主題に迫るために「時間のゆとり」と「心のゆとり」の2つの観点から「ゆとりと充実」を思考し、特に次の4つの事項に重点をおき、改善をはかることにした。
(1)教育目標の見直し
(2)日課表の改善と教育課程編成等の工夫
(3)教科指導の充実(授業の充実)
(4)教育活動の実施(学年活動の実施)6、研究の経過
(1)教育目標の見直しと改善
教育目標
1、意欲をもって学び 努力する生徒(知)
2、豊かな心を持ち 実践する生徒(徳)
3、身体を鍛え 安全につとめる生徒(体)
すべての教育活動は、教育目標を達成するための手だてであり、教育目標は教育活動の成果として期待される生徒像であり、到達点であるとも考えられる。したがって、今回の教育課程の基準の改訂を機に、その趣旨を加味し、本校生徒の実態
〈図1〉本校教育目標と教育課程の基準の改善のねらいとの関連
を把握し、父母の願う生徒像・教師の描く生徒像を求めて、前記の教育目標を設定した。(2)日課表の見直しと改善
〈表I〉 日課時程表
学校生括全体にゆとりをもたせるためには、毎日の生活のリズムを作ることである。そこで昭和54年度の時程表を検討し、無理な点がないかをあらい出してみると、主に次のようなものであった。
○ 登校時刻と朝の活動(朝の学習)開始が同時刻である。
○ 月曜日の朝会終了時刻と第1校時始業時刻の間にゆとりがない。
○ 第4校時終了とともに給食(ミルク)指導がはじまることにゆとりがなく、15分では終わらない。
○ 放課後部活動に時間がとられ、学級の係活動等が十分に時間をかけて活動できない。
○ 土曜日4校時終了後、清掃時間がとれず食事の時間も十分なものではない。
このことは、削減時数との関係もあって昭和55年度に一部改善し、本年度は、表Iのように週時程表を三本立てとし実施している。
区分\曜日 月 区分\曜日 火〜金 区分\曜日 土 備
考登 校 8:10 登 校 8:10 登 校 8:10 後
期
は
10
分
遅
れ
と
す
る朝の学習 8:10〜8:25 朝の学習 8:10〜8:25 朝の学習 8:10〜8:20 全校集会 8:30〜9:00 1校時 8:25〜9:15 1校時 8:20〜9:10 1校時 9:10〜10:00 2校時 9:25〜10:15 2校時 9:20〜10:10 2校時 10:10〜11:00 3校時 10:25〜11:15 3校時 10:20〜11:10 3校時 11:10〜12:00 4校時 11:25〜12:15 清 掃 11:15〜11:30 昼 食 12:00〜12:20 昼 食 12:15〜12:35 昼食(学活) 11:35〜12:00 休けい 12:20〜1:05 休けい 12:35〜1:20 5校時 1:05〜1:55 5校時 1:20〜2:10 5校時 2:05〜2:55 5校時 2:20〜3:10 清 掃 3:00〜3:15 清 掃 3:15〜3:30 学 活 3:20〜3:35 学 活 3:35〜3:50 係の活動 3:35〜3:55 6校時 下 校 4:00 下 校 4:00 下 校 12:05
- 「全校集会」 生徒会が運営し、おもむきのある内容を計画的で、能率的な進行・運営をすると共に、諸連絡などは学校放送を利用して徹底をはかっている。
- 「係の活動」、主に学級で利用する時間で、学校行事の参加態度、生徒会の論議事項の話し合いおよび係活動をどの時間として利用している。