福島県教育センター所報ふくしま No.54(S56/1981.12) -030/034page
(3)教育課程の編成
教育課程を編成するにあたり、
1 自ら考え正しく判断できる生徒の育成
2 人間性豊かな生徒を育てる
3 ゆとりある充実した学校生活の実現
の三点を特に重視した。ア、教育課程編成上、特に配慮した事項(ア) 教科指導の強化と、生徒の活動を重視した授業を工夫する。
(イ)生徒の実態や地域の特色を生かし、自校にあった指導計画の作成とその改善を図る。
(ウ) いわゆる「ゆとりの時間」を活動の内容に合わせて計画的に工夫をこらして実施する。
(エ) 学校図書館の充実と、読書意欲の高揚につとめる。
(オ) 特殊学級と普通学椒との交涜を積極的に行い、相互の融和を図る。
(カ) 学校行事を見直し、精選・集約を図り「ゆとりの時間」との関連を図りながら弾力的運用をする。
(キ) 学校行事のねらいを明確にとらえ、他の教育活動との関連を図る。
(ク) 学校行事の変更(月・日)はできるだけさけ、教科等の指導時数の確保につとめる。
(ケ) 職員研修の時間を確保するため、教科部会の時間を週時間割に固定した。
(コ) 毎学期全職員で教育課程実施の反省を集約し、次学期・次年度の運営に資する。イ、「ゆとりの時間」の位置づけと時間配分昭和55年度より教科時数の削減を行い、年間70時間を生み出し諸活動等を実施してきたが本年度からは研究の成果を生かし、年間70時間を教育課程外の「時間のゆとり」として時程に位置づけ、残された70時間については、特別活動に位置づけ「心のゆとり」とすることにした。(ここでは、教科等の授業時数は省略する)
〈表II〉ゆとりの時間の位置づけと時間配分
年
度区分
\
学年時間のゆとり 心 の ゆ と り 合
計土
曜
日
の
固
定昼
食
指
導朝
の
活
動小
計学
芸
的
活
動体
育
的
活
動勤
労
生
産
的
活
動自
主
的
活
動常
磐
台
タ
イ
ムそ
の
他
の
活
動小
計55
年
度第1学年 35 0 0 35 10 7 4 10 0 4 35 70 第2学年 35 0 0 35 10 5 7 10 0 6 35 70 第3学年 35 0 0 35 11 6 2 10 0 6 35 70 56
年
度第1学年 35 15 20 70 10 5 5 10 35 5 70 140 第2学年 35 15 20 70 10 5 5 10 35 5 70 140 第3学年 35 15 20 70 10 5 5 10 35 5 70 140 ウ、年間指導計画
今回の教育課程の基準の改善のねらいは、当然指導計画にも生かされなければならない。
○ 豊かな人間性の育成をめぎす指導計画
○ ゆとりあるしかも充実した学校生活の実現をめざす指導計画
○ 基礎的・基本的事項を重視した指導計画
指導計画の作成にあっては、各教科作成の基準を設定し、大単元・小単元および毎時間のめあてを各々おさえ、生徒の括動を重視した学習過程がくめるように配慮したが、資料のとぼしい昨年の夏季休業中、昨年度の指導計画・文部省発行の各教科等の指導書および本年度使用の教科書をもとに昭和56年度各教科指導計画を作成した。
先にも述べたが、資料不足であったため、不備な点もあるので加除訂正を加えて改善し、指導計画の自校化を図るよう努力している。
エ、授業の充実(教科のゆとり)
「ゆとりある充実した学校生活」の第一条件は、何といっても教科学習である。なぜなら、過30時間の授業は、学校生活の大部分であり、研究主題に迫るには「授業の充実」である。生徒に学習後充実感・満足感を味わわせることが「充実した学校生括であると考えた。換言すれば、「わかる授業」の実現によって生徒に自信や充実感をもたせ、不安やあせりがなくなりゆとりがでてくる。
本校では、従来の授業を反省し、
(ア) 毎時間の指導のねらいを明確にする。
(イ) むだを省き、教材の構造化を図り、授