福島県教育センター所報ふくしま No.59(S57/1982.12) -002/036page

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情 報 処 理

 

0SIV/F4におけるジョブの流れと制御文

科学技術教育部情報処理教育係 仁科  彦

はじめに
0S(operating system)といえば,これまでは,大型コンピュータで使うものと考えられていたが,今では,ミニコンピュータやマイコンにまでOSが使われるようになってきた。これは,バッチ処理のみ行ってきたコンピュータがTSS,オンラインなど多様な処理形態をとるようになったことと,多重プログラミングによる処理能力の向上が実現されたことによるものである。これまでは,言語さえ知っていればコンピュータを動かすことができたのであるが,これからは,0Sの知識が不可欠となってきている。
 当センターで,昭和56年度にリプレースした,FACOM M160Fの0Sは,「0SIV/F4」と呼ばれている。以下に「0SIV/F4」のジョブの流れと制御文について,そのあらましを紹介した。
 高等学校の情報処理教育の一環として行われている生徒実習の参考となれば幸いである。

1ジョブの流れ
 ジョブが,システム内でどのように実行されるかについて,ジョブ実行の流れ(ジョブスケジューリング)に視点をおいて概観するとつぎの六つの段階がある。(図3参照)
 (1)入力リーダ処理
  カードイメージで作成されたジョブ制御文,(利用者が制御プログラムに与える情報)とそれに続いて置かれたデータは,読み取りプログラム(入力リーダ)によって読みとられ,ジョブ制御文とデータに分けて磁気ディスク上のスプールデータセット上に出力される。(図1)

図1 入力リーダー処理
図1入力リーダ処理
 このとき,入力ジョブは,つぎのコンバージョン処理を受けるため,コンバージョン待ちキューに登録される。
(2)コンバージョン処理
 スプールデータセット上にあるジョブ制御文は,制御プログラムが理解でさる内部テキストに変換されなければならない。これをコンバータが行う。
 コンバージョンキューに登録されているジョブを,その優先順位により選択し,スプールデータセット上にある当該ジョブ制御文を入力する。これをシステムで用意した制御文とマージして内部テキストに変換し,スプールデータセット上に出力する。内部テキスト変換時には,文法チェックも行い,エラーがあればエラー処理を行う。
 また,オペレータに対するメッセージを編集しスプールデータセットに出力する。(図2)

図2 コンバージョン処理
   図2 コンバージョン処理

 コンバージョン処理を終えたジョブは,実行待ちとなり, 実行待ちキューに登録される。
(3)実行処理
 実行待ちキューに登録されたジョブは, ジョブクラスと優先順位にもとづいてイニシェータにより選択され,スプールデータセット上の内部テキストにしたがってジョブスケジューリングを行うための制御テーブルが作成される。
 なお,システム初期設定時には,ジョブ実行中にジョブログを取るか否か,リスタートの有無などいくつかの特性を組み合わせて,あらか


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