福島県教育センター所報ふくしま No.59(S57/1982.12) -023/038page
<考 察>
・6月のG組の「教師と生徒の人間関係調査」で,教師から生徒への働きかけに「やさしさを感じない」と答え,生徒からの教師への働きかけには「子供の気持ちをわかろうとしない」という回答がでた。このG組をM型に近づけるべく,教師と生徒に次のような働きかけを試みた。<教師への働きかけ>
・各種資料に基づく生徒理解
・チャンス相談を柱とした教育相談の実施と定期相談の充実
・教師の人間性を生かした生徒とのつながり
・問題行動への敏速な措置
<生徒への働きかけ>
・連帯感の重要性
・所属感の認識
・学級生活の見直し
・12月のG組のp>Mをみると,7.4から5.8へと差が小さくなっている。指導者意識を強めていた学級担任が,M型志向になっていることがわかる。しかし,P機能については依然低い。
・D組の考察については小問別分析を参照。ウ、P尺度の小問別分析
(図表6)尺度別小問別平均値図(図表7)尺度別小問別平均値表
(P尺度)<考 察>
・ D組は学校の規則の遵守の学習への真剣な取り組み方に重点をおいて指導されている。
第2回目の調査では,学校生活に慣れてきた生徒をしめる意味で生活面に力を入れながら学力の充実をねらっている。自学自習と問題解決への努力,学級会活動や授業などでも自分の意見を積極的に発表すると同時に,各種活動への参加も指導されている。
・ G組の第1回目の調査では学習の習慣化に主眼がおかれ,生活上の細かいことにはあまり注意されていなかった。中学生としての自覚を持っていたのかもしれない。ところが生活面での問題が多発するにつれて身の回りの細かい部分にもかなり力が入り,計の差ではぐんとはねあがっている。家庭学習で学力を定着させ,落ちこぼれを出さない努力が続けられ,第2回目の調査でもトップを占めている。エ M尺度の小問別分析
(図表8)尺度別小間別平均値表