福島県教育センター所報ふくしま No.70(S60/1985.2) -029/042page
訓練場面
交信場面
場面状況
担任の発言
Y女の受信
※この間,テレビ視聴, 折り紙,ひも通しなど。
○くつをはきなさい。
○あし,くつ
○できました。おりこうさん。
…アーアー(テレビを 指差し)
…アーアー(折り紙の
要求)
…四つばいでくつに近
づく。
アーアー,両足を出す。
ウ,ウ,指差しして声を
出す。
…ほほ笑んで拍手する。
◎アーアーという音声を有意義としてと らえてやる。
◎要求を確認して与える。
※作業に熱中するとうなり声をあげる。
◎片方ずつ、あし、くつの言語をそえ介
助してやる。
◎くつの名前を音節打ちする。指を発声
でできるようだ。
◎頭をなで、拍手をおくり言語賞賛を
する。
3.下校の時, 昇降口から
バス乗車まで
○バスに乗って帰るよ。 ○手を差し出す。
○ゆ,か,り
○くつを持って。
○すわりなさい。
○くつを置きなさい。
○くつを脱ぎなさい。
(上ばき)
○くつ,あし,
○くつを持ちなさい。
○たちなさい。
「起立!」
○ゆ,か,り
○よくできましたおりこうさん。
…手をつないで廊下を 歩く。
…指指しして音節を打
つ。
…くつ箱から外ばきを
とる。
…くつを置く。
…両足を出す。
…くつ、あしを指差す。
…くつをはく。
…くつ、あしを指差す。
…くつを持つ。
…くつを持って立つ。
…三音節打つ。
…笑顔でうなずき拍手
をする。
◎昇降口へ向う。帰ることを意識してか 笑顔である。
◎手をとってくつ箱の名前を音節打ちさ
せる。
◎背後から手をとってやり、くつを持たせ
る。
◎背後から体を支えてやりすわらせる。
◎置く場所を体の右側におかせる。
◎片方ずつ脱いでやる。(かかと部分に
手をもっていかせる)
◎手をとって、くつ、あし、の音節を打
たせる。
◎片方ずつはかせる。くつを持たせる。
つま先にくつをひっかけさせる。くつ
のかかと部分に指を入れてかかと部分
をまわすようにして、底部を押し上げ
てやる。
◎くつをそろえておき、片手でくつの中
央部を持たせる。
◎背後から体を引き上げる。
◎手をとって打たせる。
◎バイバイをしてバスに乗る。(ステッ
プまで介助)
訓練は一日最低三回の訓練場面を設定し,課題達成まで次の三段階のステップを踏んで指導した。
1. 全介助による訓練 (4月〜6月)
言語促進と動作の介助などで特に留意した点は,毎回同一語を使い,ことばと物との対応を確実に