福島県教育センター所報ふくしま No.75(S61/1986.2) -004/038page
1 パス(オーバーハンド,アンダーハンド)
一人パス,対人パス,三角パスなどにおける接触数の合計で他のチームと競う。
2 サーブレシーブ・ゲーム
図4の要領でサーブレシーブができたら1点,セッターがトスを上げたら2点とし,ひと回りローテーションした時点での得点を競う。
3 三段攻撃戦
2の要領で,サーブレシーブやチャンスポールから三段攻撃ができたら1点,決まったら2点というように場面を限定して得点を決め,他のチームと競う。
4.評価評価は,生徒が学習を進めた結果,その内容をどれだけ身につけたかについて,ねらいに則して明らかにすることである。
宇土氏(筑波大教授)は,中学校指導書・保健体育編(文部省)における集団的スポーツのねらいを踏まえて,技能や態度の評価の視点を次のようにおさえている。
1 集団技能や作戦をゲームの中で,どう生かせるようになったか。
2 チームの活動における個人の動きや貢載度はどうか。
3 ゲームや練習をめぐる態度や行動のし方
・集団的スポーツの楽しさや喜びを味わうために,どう協力し,練習を工夫したか。
・ゲームにおけるフェアな態度,審判や相手チーム,仲間に対するマナーはどうか。
・学習活動全般にわたっての一般的な態度や行動のし方,健康・安全に関する態度はどうか。
この視点で実際に評価する場合,右のような学習カードなどを用いることが効果的であろう。
常に,集団と個人を関連づけた右記のような学習カードを使用させることによって,集団的スポーツのねらいに則した評価が可能になり,引いてはすべての生徒に,運動の特性に触れる楽しさを味わわせることができるようになるのである。
5.おわりにバレーボールを例に,集団的スポーツの指導の在り方について述べてみたが,生涯にわたって運動に親しむような生徒の育成が学校体育に期待されているとすれば,教師は,運動の特性を正しくとらえ,すべての生徒が運動の楽しさを味わうことができるよう,発想を豊かにして,教材や指導法を工夫していく必要があろう。
<参考文献>
・中学校指導書 保健体育編 文部省
・体育学習評価ハンドブック 大修館書店
・昭和58年度学校体育経営講座講義記録(佐藤体育官)