福島県教育センター所報ふくしま No.75(S61/1986.2) -017/038page

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プリントによって個に応じた学習をさせれば,生徒は意欲的に学習にとりくみ,学力が定着するであろう。

<仮説のための理論>
(1)「自己評価」
  毎時間,学習の理解度及び学習態度について生徒に自己評価を行わせ,学習意欲を高めさせる。毎授業終了後に提出させ,教師が点検し,全体あるいは個の実態を把握し,必要があれば,個別指導をするなど,教師と生徒間のコミュニケーションを図る。
(2)「個に応じた学習」
  学習活動の中で,着実に学習意欲を高め,学力を高めていくためには,バンデユーラが言っているように,はじめから「遠い目標」を強いるのではなく,生徒一人一人に,それぞれの近近い目標」を達成させ,その結果や努力に十分な評価を与え,成就感を味わわせることにより,自己効力(自分の能力に対する確信または期待)を高めることが大切である。
(3)「学習プリント」
  毎時間学習プリントを用意し,能力に応じて,ABCコースのいずれかを選ばせて,個に応じた学習をさせることによって,どの生徒にも「できた」「わかった」という成就感を味わわせ自信を持たせる。
 〇 Aコース …基本的な問題
 〇 Bコース …標準的な問題
 〇 Cコース …複雑な問題
 なお,ABコースにはつまずきの原因を解消するための補充問題もふくめる。
3.計画
(1)方法 一群法
(2)対象 1年C組 33名
(3)組織 個人研究
(4)日程

1 事前研究の段階 2 検証の段階 3 整理の段階
ア、研究計画の樹立(6月) ア、教材研究 ア、データの処理(11〜12月)
イ、実態調査(6月) イ、指導計画の作成(9月) イ、結果の分析(12月)
ウ、研究主題の設定(6月) ウ、事前テストの実施(10月) ウ、研究のまとめと反省(12月)
エ、文献研究(6〜7月) エ、検証授業(10月) エ、研究報告書の作成(12月)
オ、仮説の設定(6〜7月) オ、事後、把持テストの実施(11,12月)  
4.概要と考察
(1)研究の経過
  1 検証までの準備
   ア、研究対象生徒の知能検査,学力検査,数学の学習に対する意識調査の結果の考
   イ、単元の指導計画の立案
      〇 目標分析
      〇 単位時間における基礎,基本の分析
   ウ、事前テスト・事後テスト・把持テスト  意識調査用紙の作成
   エ、自己評価票と学習プリント作成<表4><表5>

表4・表5

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