福島県教育センター所報ふくしま No.93(H01/1989.11) -003/038page

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プリケーション・プログラムが市販されるようになり,現在はBASICを知らなくても,自分のやりたい仕事を,簡単にやることが可能になった。


道具としてのコンピュータ利用

コンピュータの教育への利用方法を示す別表の中身を分類してみると,(a)コンピュータを教える(b)コンピュータを道具として用いるの2つに分けられる。(a)が表の@に相当し,他はすべて(b)のコンピュータを道具としての用い方である。学校教育の中で(a)の立場は,中学校の「情報基礎」だけで,後はコンピュータを道具として用いることが求められているのである。コンピュータを道具として用いる方法にはいろいろあるが,前頁の図に示されているような位置づけで,これまでの学校において用いられてきたいろいろな教育メディアが統合されたニューメディアとしてコンピュータを用いることが有効であると思う。

そのためには,誰でもが,簡単に,コンピュータの画面に,自分の必要とする図やデータを提示したり,アニメーションを有効に使ったり,場合によっては他のメディアと結合した形で使うことができなければならない。最近,コンピュータソフトウェア(オーサリングプログラム)が発達したので,児童・生徒でも簡単に,僅かな訓練でニューメディアとして利用できるようになった。どしどし先生方が利用して,これまでになかった先生の仕事を助ける道具としてコンピュータを使って戴きたい。

教育におけるコンピュータ利用

1.情報処理やコンピュータプログラミングの教育をする

(1)コンピュータリテラシイ

(2)プログラミング教育

(3)情報処理教育

2.コンピュータで教育をする

(1)cAI(コンビュータ支援授業)

(2)CMI(コンピュータ利用教師支援システム)

(3)CAL(コンピュータ支援学習)

3.コンピュータを新しい教育メディアとして用いる

(1)視聴覚教材の提示手段

(2)特殊教育での提示・学習手段

(3)コンピュータ音楽

(4)デモンストレーション

(5)シミュレーション

4.コンピュータやスチールビデオ、ビデオディスク等に蓄積されている資料を利用する

(1)データバンク、データベースとして用いる

(2)記録されている画像中から任意のものを選択、提示する

(3)記録されている動植物図鑑の内容を検索し、動植物名を同定する

(4)辞書や百科辞典の内容をビデオディスク等にいれコンピュータ辞言、百科事典として用いる

5.コンピュータで実りを補助する

(1)実験案施前に、操作などに習熟するため

(2)実験の指導をする

(3)測定やデータの収集

6.コンピュータを創造の道具として用いる

(1)ワードプロセッサーとして用い文を創る

(2)グラフィックツールを用いて絵を描いたり、デザインをする

(3)LOG0による学習をする

)コンピュータ・コントロールにより自動制御をする(含LEGO-LOG0)

7.コンピュータを通信手段として用いる

(1)学校内情報通信

教室間情報通信

教室内情報通信(含CAI端末間ネットワーク)

(2)学校間通信

同一行政区画内の学校及び教育委員会等の相互通信

任意の学校間の通信

(3)パソコン・ネットワークを利用しての通信

スクール・ネットワーク

ティーチャーズ・ネットワーク

遠隔地教育(通信教育)

8.コンピュータで教師の仕事を支援する

(1)ワードプロセッシング

(2)教材の作成、管理

(3)テストの処理・分析、成績処理

(4)時間割の作成・管理

9.コンピュータにより教育情報や学校事務を管理する

(1)学業成績の管理

(2)保健情報の管理

(3)図青館の貸出・返却の処理、蔵書の管理

(4)会計事務

(5)その他


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