福島県教育センター所報ふくしま No.98(H03/1991.2) -014/038page
つのラジオペンチで締め、回転棒が動いても回転軸とプーリーは動かないようにする。
月のモデルにつけるビスは、回転棒に対して自由に動けるようにする。また、このビスにつくプーリーは、両側からラジオペンチで締め、ビスに対して絶対動かないようにする。
(3) 回転棒支えは、回転棒が木台の上をなめらかに回転できるようにビス・ナットで高さを調整しておく。
(4) 2つのプーリーを結ぶ糸ベルトは木綿糸を用い、糸をプーリーに1回まわすようにして取り付ける。
4.つかい方(1) 木台の表面に太陽光線の向きを書いておく。また、木台の中央の固定軸の位置は地球の位置となることを表示しておく。
(2) 回転棒を手でゆっくり反時計回りに回していくと、半分黒く塗った月のモデルの黒い部分がいつも同じ向きになってまわって行くのが見られる。
これは月が地球に照らされた面と影になっている面が同じ向きになって回っていることをモデル化したものである。
(3) 次に、紙の円筒から月のモデルをのぞきながら回転棒をゆっくり反時計回りに回していくと、月モデルが三日月・半月・満月・半月・新月の形に変わっていくのが見られる。
(4) 紙の円筒からのぞいた月の形と、その時の太陽・地球・月の位置関係を調べさせなぜ月の形がつぎつぎと変化して見えるのか考えさせ、理解させることができる。
5.おわりに身近に見られる月の観察によって自然を探究させる指導は大切であるが、ただ、観察させるだけでは不十分である。月の満ち欠けがなぜ起こるのかまで考察させ科学的な見方・考え方を見つけさせるようにしたい。このため当モデルは身近な材料を生かし、工夫して作るものであり、児童の探究活動に有効な補助教材になる。