福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -014/038page

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ー指導課程ー
段階 学習内容・活動 時間 指導上の留意点
課題の意識化 1.本立ての寸法、形を決定
して構想図を作成することを
確認する。
・本立ての見本、構想図見本
を提示して設計への意欲づけとする。
・本時に関係する 既習内容の
確認につとめる。
課題の焦点化 2.特に、どこに重点をおいて
設計するかを決定する。
3.設計の 見通しをたてる。
・寸法、形の決定と構想図作成の時間配分計画
・生徒達に時間を与え十分に
検討させる。
・作業に費やす大まかな時間
は、知らせておく。
課題追求 4.側板の形、大きさを決定する。
・指示された材料の大きさを参考に寸法 を入力し形、幅、高さを決定する。
5.底板の長さと背板の幅を決定する。
・全体の形を見る。
・木取りの状態を調べる。
15 ※ 設計支援ソフトウェアを活用させる。
・必要に応じ 印刷させるよう努める。
・側板の場面(0020.GRP)
(0035.GRP)
・底板の場面(0040.GRP) ・背板の場面(0050.GRP)
・全体の場面(0060.GRP)
・木取りの場面(0065.GRP)
確認と発展 6.構想のまとめ
・想像図をかく。
・プリンターに出力する。
20 ・マウス の使用について個別に指示を与える。
・構造図の場面(0070.GRP)

法,形等を決定するための「知的活動のツール」として使用させる。そして,設計への思考の援助と学習活動の効率化をめざす。
 構想をまとめる段階では,生徒は寸法を決めているときに自分の寸法が実際にはどの様な形になり,どの様に木取りされるかについては知ることが出来ない。したがってこのソフトウェアを活用させることにより自分の決めた寸法の実体をシミュレーションによって知らせ,それを再入力にフイードバックさせることにより設計をまとめさせ乱生徒が自由に側板の形などを設計する場面では,方眼紙の入ったディスプレイ上にマウスの入力によって決定する。このときファンクションキーによって何度も形を変えることができるので,生徒の思考を援助することによって創造性を高めることができる。また,結果をプリントアウトして次の段階に生かすことができるようにした。
 構想図の作成では,斜方眼にマウスで人力することによってキャビネット図を描くことができ,それを直接プリントアウトすることによって構想表示とすることができるようにした。

6.研究のまとめと今後の課題
今までともすると形式的になりがちであった設計の学習は,コンピュータを活用することで,簡単なキーボードからの数値入力やマウス入力によって全体の形を早く止確に把握でき,具体的で効率的な学習となった。
 本ソフトを作成するに当たり教材支援ソフトとプログラム言語を組み合わせたことは,作成時間の短縮化,作成作業の簡易化に役立ち,今後重要な手法となろう。
今後の課題としては,入カデータの蓄積,拡大による実物大表示及び側板の実物大コピーができるプログラムの追加及び多くの授業検証による細部の改善が考えられる。


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