福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -019/038page

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野外実習を通して
高等学校理科実験講座

福島県立川口高校教諭 稲村 忠右衛門

福島県立川口高校教諭
稲村 忠右衛門

 今回の講座は,野外実習ということで,姥ケ原,鎌沼周辺の植生調査を中心に,実施されました。野外実習を授業のなかで実施しようとすると,適当な場所がない,準備の時間がないと,尻込みする私ですが,「学校の周辺でも,教材化できる部分は多い」,「要は,教師自身のアイデアが大切である。」という,担当の先生の指導に,日頃の私自身の姿勢を問われたような気がしました。また,最終日に,胞子体,前葉体などの標本作製を通し,できる限り,実物を生徒の目の前に提示することの重要性も改めて認識しました。
 学生の頃は,姥ケ原への坂道など何ともなかったのが,っらい坂となってしまった衰えと,植物名がなかなか出てこないもどかしさも感じましたが,この講座の3日間の実習や他校の先生方との交流から,意欲が見られない生徒が,積極的に授業に参加できるかどうかは,教師自身の意欲が何よりも大切であることを痛感しました。「理科の教師たる者,教科書だけを持って,授業に行ってはならぬ。」という,先輩の教えを忘れることなく,教師としての意欲を持ち,授業に臨みたいと思っています。
 最後に,いろいろな面で御指導いただきましたセンターの先生方に感謝いたします。

初任者研修に参加して

東和町立東和中学校 熊谷 偉久子

東和町立東和中学校
熊谷 偉久子

 4月に赴任して9ケ月,いろいろな悩み,壁に直面しながらもなんとか乗り越えられるようになった1月上旬に,2泊3日の教育センターでの初任者研修に参加させていただきました。
 全体会議では,主に生徒指導に関する内容で,経験豊富な先生方の講話,具体的な対応のしかたについてなど,なるほどと,うなずけることばかりでした。
 教科別による講義の時間(美術)では,常日頃授業を進める上での問題点について,話し合いの場を設けていただき,同じような悩みをかかえている先生がいること,意見交換ができたこと,担当の野中先生からアドバイスをいただいたことなど,今まで自分の中でもやもやとしていたことがすっととれて気持ちが軽くなり,私自身にとって大変勉強になりました。話し合い後の,実際に絵の具,パステル等を使用しての実技では,和気あいあいとした中で,子どもの頃に戻ったように自由な発想,忘れていた感覚,いつかやってみたいと思っていたことなど,いろいろ試すことができました。 この3日間で得たもの,それは私にとっでとても貴重なものとなりました。またいつの日か,このような研修に参加させていただければ幸いです。


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