福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -024/038page
学校からの実践報告
興味・関心を喚起し、課題追及意欲を高めるための
教材・教具の活用の工夫白河市立白河中央中学校教諭 箭 内 三紀夫
1.はじめに
平成5年度より新学習指導要領が完全実施となる。特に、中学校の理科教育の方向性としては、中学校理科の改訂の基本方針から日常生活とのかかわりを重視する中で「観察・実験」をより一層重視し、その活動の過程で自然を科学的に調べる能力や態度を育成するとともに科学的な見方・考え方及び自然の事物・現象に対する関心・態度を育成することが大切とされている。また、理科学習の本質に迫るための指導の充実を図るためには、知識を獲得する理科から主体的にしかも教材を通して科学的、発展的、創造的に学ぶことのできる理科の学習へ脱皮する必要がある。
以上のことを踏まえ、本校理科部で取り組んできた実践の中から、教材・教具の活用の工夫により生徒一人ひとりが意欲的に問題解決に取り組んだ例を紹介する。
2.実践例
本校では、指導過程の各段階を次のように設定し共通実践している。
(※課題設定)→(解決の見通し)→(※課題解決)→(まとめ・発展)
(1)この段階では、次のような手段で進めている。
(問題・事象の提示)→(問題の発見)→(学習課題の設定)
特に、この段階で大切なことは、教師が一方的に課題を提示するのではなく、生徒一人ひとりに課題意識を持たせる手だてを工夫することである。
2つの実践例とも、視聴覚機器(自作のビデオ教材)を開発利用し、身近な事象を