福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -026/038page

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生徒指導・教育相談実践講座

あなたもカウンセラー

教育相談部   伊 藤 英 子・後 藤 ヨ ネ


 99号 所属感を高めるための指導援助
100号 自己理解を深めるための指導援助
101号 自尊感情を高めるための指導援助
102号 将来への向上身を高めるための指導援助

 今回は開発的な指導援助の例として、自己理解をどのように深めさせるかについて考えたいと思います。
発達段階によって自己理解の内容も変わると言われていますが、その指導援助の一例について述べてみましょう。

自己理解を深めるための指導援助

 自己理解とは、自分の身体、性格、能力、社会的地位等の特徴を客観的にすることであると言われている。
 また、自己を見つめらるというのはどんな時かというと、「他者からの認め」が十分になされたときであると考えられる。
 特に、学校においての自己理解の内容の中心は”長所の理解”と”学習の仕方の理解”という面であると思われる。自己理解が深まれば自分への誇りと自身をもつことができ、生きる喜びとなり、自己実現への土台ともなるであろう。そのためにも、自己理解をさせその子の良さを伸ばすようにすることが必要である。
 そこで、児童生徒の自己理解と教師のかかわり方についての調査結果を見ると、次のようであった。
【児童生徒】自分の長所(いいところ)を知っていますか。
 この図から、小・中・高校生とも、自分の長所を「あまり知らない」「知らない」を合わせると48%になっている。しかし、今後の自分を見ると、自分の長所を「ぜひ知りたい」「知りたい」を合わせると72%から75%と、かなりの児童生徒が自分の長所を知りたいと思っていることもわかる。
 次に、教師のかかわりについて見ると、児童生徒に対し自分の特性に気付かせる教師の指導は「いつもしている」「つとめ


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