福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -032/038page

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どの工夫が必要であった。
 3.事前・事後・把持テストの結果
事前・事後・把持テストの結果
 4.結果の考察
 ア.本テストの出題のねらいは、検証授業でのゲーム的活動が、6課における重要表現や語句を定着させるのに有効であったかを把握することにあったが、全般的に見ると、テストの結果の示す通り、効果があったと考えられる。 イ.問題番号1の事後テストの正答率が非常に高いのは、インタビューゲーム(その1)において、誤りをおそれずに、進んで級友や教師と「将来の希望の職業について」問答することができた結果だと考えられる。
 また、それとは逆に、問題番号6と7の事後テストの正答率が低いのは、インタビューゲーム(その2)において、教師側の説明が不十分であったことと、生徒の語彙(い)が不足していたことで、活動がよくできなかったためであると考えられる。
 ウ.仮説テストの効果を確かめるという観点からテスト問題の妥当性を考えると、検討の余地が残る。
(3)結論
 1.授業中の生徒の様子や自己評価の結果から、ゲーム的活動を行っている時は、誤りを恐れたり、恥ずかしがったりすることが少ないということがはっきりした。
 2.ゲーム的活動を授業に取り入れたことにより、生徒に、ただ単に楽しかったという気持ちを味わわせただけでなく、「英語が使えた」「英語が通じた」という成就感を味わわせることができたことは、大きな成果であった。
 以上のことから、仮説は有効であったと思われる。

5. 反省と今後の課題
(1)インタビューゲーム(その2)は、説明が不十分だったため、積極的な取り組みは見られなかった。また、語彙(い)が不足していたため、日本語を使用した生徒がいた点は、大きな課題である。インタビューゲーム(その1)でも、自分が本当につきたい職業名を英語で言うことができず、JTEに聞きに来た生徒がいた。
今後は、和英辞典を携行させたり、インタビューゲームの前に必要な語句を調べさせたりしようと考えている。
(2)今回の研究によって育ちつつある「進んで英語を話そうとする意欲」の芽を摘み取らないように、今後さらに効果的なティーム・ティーチングのあり方について研究しなければならない。


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