福島県教育センター所報ふくしま No.100(H03/1991.8) -035/038page
徒も出ており、また、HR担任の丁寧なコメントで生徒と話す機会が今まで以上に増えたようだった。
5.進学ガイダンス
○実施日 平成2年10月9日(火)
○対 象 1年生進学希望者
○講 師 大学や学部・学科についての基本的な知識や志望達成のための学習の仕方についてガイダンスをした。
6.進路調査による個別指導
毎月初めに行う進路調査によって、常に進路に対する意識の持続と高揚を図った。生徒の希望の揺れに対して随時個別指導を実施し、確認し、適切な指導・援助をした。
5.生徒の進路意識の変容と考察
【考察】
将来の職業について、何らかの形で考え出した生徒が6割から7割に増え、進路に対する考え方も6割以上の生徒が「変わった」と答えていた。その動機の一つに「友人や家族との話し合い」をあげた生徒が半数もおり、将来にかかわる進路選択などは友人や家族といった身近な関係の中で方向づけられることが多いようであった。しかし、進路ガイダンスやLHRでの進路学習、毎月行う進路調査なども進路意識の変容をもたらす重要な動機づけの一つになっているようであった。
まとめ
本研究は、1学年を対象としており、期間が半年という中で、生徒の進路意識への動機づけになったようであるが、その変容については中・長期的に観察していかなければならない。今回の研究実践を通して、特に学年付き進路指導部スタッフが積極的な連携のパイプ役となり、学年や生徒への働きかけを推進できたことは大きな成果であった。これたの計画的・継続的にこのような方策を講じていくことによって、生徒一人一人に望ましい進路目標が設定され、自らその達成に向けての取り組みが具体化され、学習意欲が喚起され、3年次にはその効果が期待できるものと考える。