福島県教育センター所報ふくしま No.102(H04/1992.3) -011/038page

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写真4 ブタの肺を使った授業のようす
写真4 ブタの肺を使った授業のようす

3. 教材の確保と飼育について
(1)アフリカツメガエル
 抱接や産卵の様子、または卵やオタマジャクシを児童に観察させる時には、前日の夕方に市販の排卵促進ホルモン剤を皮下注射すると、次の日の朝には抱接が始まり、卵を200〜300個生み落とす。
 抱接の様子などは5年教材の「人の成長と発生」で、受精を指導するときの導入としても活用できよう。

写真5 アフリカツメガエルの抱接と卵
写真5 アフリカツメガエルの抱接と卵

 卵は、約5日でふ化し、30日ぐらいで観察が容易な大きさのオタマジャクシに成長する。その期間も長いので、授業日の設定も容易である。えさは乳児用のベビーフード(ホウレンソウ)などを与える。
このカエルのオタマジャクシを高密度で飼育すると共食いをして、数が1%程度の減ってしまうので、早いうちに10匹ぐらいずつ分けて飼育する。エアーレーションの必要は特にない。
(2)ブタの肺
 近くの食肉センターなどに前もって連絡しておいて、健康な肺を準備してもらう。
肺炎や腫瘍に冒されていたり、血を吸って膨張したものが多いので、その旨をお願いして、良質のものを確保していただくとよい。使用後は焼却するきまりである。
4.観察の方法
(1)アフリカツメガエル幼生の心臓の観察
 1.時計皿にのせ、仰向けにする。
 2.肉眼で心臓の動きを観察する。
 3.解剖顕微鏡や双眼実態顕微鏡などで観察したり、スケッチする。低倍率でも心臓の拍動がよく見え、大動脈や大静脈をはじめ、いろいろな血管や拍動に伴って動く血管内の血球も観察できる。長時間観察しているとオタマジャクシ

写真6 アフリカツメガエルの心臓
写真6 アフリカツメガエルの心臓


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