福島県教育センター所報ふくしま No.102(H04/1992.3) -019/038page
教育研究法講座を受講して
矢吹町立矢吹中学校教諭 鈴木 健生
私にとって今までの研修が,講義を聞いたり,演習をしたり,どちらかと言えば受身的なものばかりだったので,この教育研究法講座も似たようなものだろうと安易に考えていました。
ところが,課題あり,添削あり,時にはセンターの空部屋で翌日までに提出しなければならないレポート作成に,夜の2時過ぎまで頭を悩ませた研修だったのです。
教育研究法に無知であった私には,主題設定の重要さ・仮説のたて方・いろいろな検証方法など,すべてが未習事項であり,検証にたどり着くまでがやっとでした。
私の研究分野は,特別活動で,内容としては今までに例の無いもの(企業などで適用されているものの応用)だったので,仮説通り効果がでるか不安でしたが,ある程度の好結果を得ることができ,毎年,学級経営に'悩んでいた私には,良い研修の機会となりました。
いろいろな点で,木当の教育研究法の難かしさ,そして,軍要さを痛感するとともに,この講座で2つの大きなものを得ました。1つは,以前から試してみたかったことが,機会に恵まれ実現できたこと。もう1つは同室の先生方と長年の交際かと思える程,親しくなれたことです。苦労しただけ大きなものを得たような気がします。『充実した研修」
福島県立清陵情報高等学校 教諭 中川 英幸
私にとって,センターでの講座は,楽しみの一つであり,大切な情報収集の場となっています。
何度もお世話になっている理科講座の物理を例にとりますと,その時々の話題の中心となっている事を題材とした講義,光電タイマーやA/D変換器等の製作,パソコンを用いた実験,空き缶やペットボトルだけでできる楽しい実験,既存の器具を組み合わせて行う新たな実験などがあります。私は、受講するとき,生徒の反応を考えますが,役立つものが数多くあります。実際,学校の授業で用いると,生徒たちは,興味を示し,よく理解してくれます。また,受講中,わからない点は本当にていねいに教えていただけるため,私も,生徒のような気持ちになって安心して楽しく過ごせます。
夜になり,人浴,夕食を済ませ,同室の先生と話をするのも,たいへん楽しいものです。初対面でもすぐに打ち解け、それぞれの学校の事,過去の経験談,人生観などの話に興じます。初めて聞く話に感心させられたり,教育論をたたかわせたりして,話が尽きません。そして,知らないうちに,自分が励まされているのです。
このように,一日中充実し,気力も満ち,帰るときには,「また,あすから頑張るぞ。」という気持ちにさせられます。