福島県教育センター所報ふくしま No.102(H04/1992.3) -027/038page

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生徒指導・教育相談実践講座

あなたもカウンセラー

教育相談部 根本文弘・遠藤美代子・渡辺和夫

 今回は,「開発的な指導援助」の一例として,将来への向上心をどのように高めたらよいかを,児童生徒と教師への意識調査を基に考え,具体的な指導援助の方法について述べます。
99号所属感を高めるための指導援助
100号自己理解を深めるための指導援助
101号自尊感情を高めるための指導援助
102号将来への向上心を高めるための指導援助

将来への向上心を高めるための指導援助

 自己実現を図るためには,児童生徒が自己理解を基に,将来への見通しをもって,向上しようとすることが人切であると考えられる。
 そこで,児童生徒の将来への向上に向けての意識と実践について調査した。昨年度の「研究紀要」の中から,その一部を挙げてみる。
「自分をより良くしようと,努カしていると思いますか。」 という質問から図1のような結果がみられた。
「いつも努カしている」「努力している」を合わせると,小学生67%,中学生64%,高校生50%と,小・中・高等学校と進むにつれて低くなっている。今後については,「ぜひそうしたい」「そうしたい」を合わせると小・中・高校生ともに約90%の児童生徒が自分をより良くしたいと思っている。

【図1 自己向上への努力】
【図1 自己向上への努力】

次に 「あなたは,将来の職業や進学したい学校などについて決めていますか。」 という質問では, 図2 のような結果がみられた。
「考えているが未定」「気になるが考えていない」「関心がなく決めていない」を合わせると中・高校生では約70%の生徒が具体的な見通しが立てられず決めかねてい


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