福島県教育センター所報ふくしま No.103(H04/1992.6) -006/038page
3 既製ソフトウェアの改善
(1)ソフトウェアの検討
既製のソフトウェアで,4類型のシミュレーションに対応できるよう,次の事項を中心に検討した。
1.指導過程のどの場面で,どのように使用できるか。
2.生徒にどのように提示し,どんな発問が効果的か。
3.生徒に操作させるためにどう改善したらよいか。
4.生徒に操作させることが効果的か。
これらを通して,生徒の実態に合うようにソフトウェアの改善を行った。
(2) 改善したソフトウェアの内容
III 概要と考察
1 指導の実際一指導過程と生徒の活動
2 検証と考察
(1)各段階でのシミュレーションの有効性
<授業のようすや自己評価などから>
1.教材提示のシミュレーション
教師は,生徒の発言をすぐに取り上げ3か月間のデー一タを入力し,シミュレートさせた。教材の一方的な提示でなく生徒の反応に応じた提示ができた。課題把握の5段階自己評価は学級平均4.3であり,課題把握は有効であった。
2.実験・観察確認のシミュレーション
パソコンを代わるがわる全員が操作し,太陽の日周運動の記録をシミュレーションで確認した。観察の方法や結果の誤差などを考えさせるために有効であった。
3.情報収集のシミュレーション
年間の太陽の動きのデータを収集,グラフ化することができた。普段,図表化を不得意としている生徒も,積極的に取り組み,ワークシートの3段階評価では約90%の生徒が3であった。
4.問題解決のシミュレーション
各班で観測緯度や観測月日を自由に変え,活発に話し合いをしてモデル化に取り組んでいた。また,北極での太陽の日