福島県教育センター所報ふくしま No.103(H04/1992.6) -009/038page
(分析)
工場や商店街などの徒歩で行けるところが多いのが3学年の特徴といえる。
「人びとのくらしと商店がい」は近くの商店と大きな商店街の2つの小単元から構成されているが,両方の小単元でそれぞれ見学学習を実施する学校もみられた。
表2一(2)(第4学年の集計)
(分析)
「貸切りバス」による遠足等の見学学習が多いことが4学年の特徴といえる。
ただ,遠足等における見学学習は「授業と時期が合わない」「見学の時間が少ない」「遊び気分になりやすい」などの理由により効果はそれほど期待できないという指摘も多くみられる。
5学年,6学年については省略するが,今回のアンケートの結果は次の5点に集約することができる。
1.社会科の授業に観察,調査・見学などの体験的な活動を一度も取り入れていない学校は3学年で17校(18%),4学年で35校(38%),5学年で66校(72%),6学年では69校(75%)にのぼり,教室の中での学習のみになっている。
2.杜会科の授業における体験的な活動の一校平均の実施回数は,3学年が1.7回,4学年が0.9回,5学年,6学年はわずか0.3回でしかなかった。
3.「貸切りバス」を利用した遠足等を見学学習とする学校がとても多く,4学年,5学年においては,「徒歩」「市町村バス」による見学の回数を上回っている。このことは,遠足等による見学学習を実際の杜会科の授業に活用できるように工夫していく必要があることを示している。
例えば,遠足等による見学学習を写真やビデオに記録しておき,スライドを作成したり,ビデオを編集したりして単元の学習の中で活用するなどの方法により,効果を高めることができるであろう。
4.「その他」の方法として,自転車,路線バス,会杜のバスなどがみられる。今後生活科の学習を生かして,路線バスの利用を多く取り入れていけば,かなりの距離のところまで見学学習に出かけることができるのではないだろうか。5.市町村単位でバスを持っているところは見学学習の回数も多い。手続きや日程調整が大変であるという感想もあるが,今後市町村教育委員会等の協力を得て,見学学習等に利用させていただけるよう努力していくことが必要であろう。その際には,年