福島県教育センター所報ふくしま No.106(H05/1993.3) -012/038page

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4.研究のまとめ

各テストの結果

問題内容の中で文学的文章の学習に関連した「主題・ねらい」「人物・性格」「気持ち・心惰」の項目ばかりでなく,説明的な文章関連項目でも効果が見られた。

(2)研究の成果
文学的文章全体の構成をとらえさせたことにより,描写を個々に考えただけでは理解しにくかったものも,全体を把握させたので児童の理解を容易にすることができた。また,象徴を表す言葉を登場人物との関連で考え,その本質的な意味を追究させたことにより,児童は自分としての文学作晶の主題をとらえることができるようになった。

(3)今後の課題
主人公と対比されている人物にばいての表面的に描写されている関係を本質的な関係に言い換える場合や象徴について考え,一つの言葉で表現する場合,児童の獲得し.ている語彙量や読書経験の量が理解の深度を左右するようである。また,事後テスト,把持テストの結果から見ると,文章を短文に「要約」することであるとか,言葉の「係り受け」などの国語の他領域に課題が見られる。児童の実態と指導目標をもとに計画的に指導の充実を図っていかなければならないと思われる。


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