福島県教育センター所報ふくしま No.106(H05/1993.3) -018/038page
研修者の感想
小学校経験者研修I「生活科講座」を受講して
郡山市立薫小学校教諭 菊地 智子
生活科が4月より教科として正式に実施され,手探りの授業でようやく1学期を終えた私は,「生活科についてとにかく何かつかみたい」という気持ちで本講座に臨みました。
そのため,講座の内容や資料が整備されすぐに教材として生きるものであったことは,たいへん有り難いことでした。
中でも,文部省視学官中野重人先生の講義を直接受けることができたことは,私にとって何にも勝る幸いでした。先生は,まず私たちの現場での状況を一人一人お聞きになり,その上で,「今までの学校は我慢と頑張りだったが,それに耐えられない子どもがいる。それをどうするかが生活科にかかっている。生活科は三十年後の教育への問題提起である。」と話されました。先生の一言一言は新鮮であり,熱い願いに満ちているように私には感じられました。目先の教材や評価の在り方を課題にしていた私でしたが,根本的発想の転換ができていなかった自分を改めて反省しました。
また,講座の終了に当たって残った疑問には,担当の大友先生が学校まで資料を送って下さり,感謝の念にたえません。
先生方の細かい配慮とご指導をもとに,新たな気持ちで新しい教科・生活科の指導に取り組んでいきたいと思います。
「情報基礎」担当教員研修講座に参加して
福島市立清水中学校教諭 福地 淳一
平成5年度からの新学習指導要領完全実施に伴い,「情報基礎」担当教員研修講座としては,最後の機会ということで参加しました。私は前年度,当センターで実施している小・中情報処理教育講座を受講しており,コンピュータ関係の講座は2度目でした。
今回は表計算,CAD,OS,LOGO,4ビットマイコン制卸,BASICプ回グラミング,ネットワークなど多岐にわたっての講義,実習が行われました。特にCADに関して言葉は知っていたものの,ソフトが高価格(1セット98万円!)ということもあり,操作はもちろん実際に見た経験もなかったので大変興味深く研修させていただきました。平面図から立体図に起こす処理(三次元処理)などは感心しました。
現在清水中では選択技術の時間に憎報基礎の授業を行っていますが,この新しい領域におけるより効果的な指導法や教材を模.索し,四苦八苦している中で4ビットマイコン制卸やLOGO言語などは中学生にも取り組みやすい印象を持ち,大変参考になる内容だったと思います。
いつも懇切丁寧にご講義くださり,相談に乗ってくださいましたセンター所員の皆様に深く感謝します。また,今後も一層のご指導よろしくお願いいたします。