福島県教育センター所報ふくしま No.110(H06/1994.3) -013/038page

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4 考察

「河野広中と自由民権運動」という独立した単元を設定し歴史学習を進めたことについて,児童の作成した歴史新聞や単元終了後の感想等から,その成果を考察する。

児童の歴史新聞

〔児童の歴史新聞〕

河野広中の業績や福島事件等についてかなり詳しく調ベた感想をまとめている。また,友達の歴史新聞を読んで自分の得た資料と比較しながらお互いに批評し合ったり家族に見せて河野広中にっいて話題にするなど,郷土の先達に強い関心を示している。

児童の感想

〔児童の感想〕

河野広中の業績を通して,自分たちの住む地域が東北地方の自由民権運動の発祥の地であることを知り,驚きと誇りを感じている。また,板垣退助を中心とした自由民権運動の歴史と自分たちの地域が深い関係があることを理解し,「なぜ教科音に河野広中が載っていないのだろう」という疑問を持つ児童も多く見られ,自由民権運動の歴史をより身近なものととらえることができた。これは,独立した単元として設定し時間をかけて河野広中についての学習を深めたことにより,歴史への認識が高まったものと考えられる。

今回の学習に対しては全員が「楽しかった」と答えているが,単元をいくつかの活動に分け,特に楽しかった活動を選ばせたら次のような結果になった。(複数回答)

ビデオを見ての学習・・・・・・・・・・・・16名

河野広中の調ベ学習・・・・・・・・・・・・12名

歴史民俗資料館の見学学習・・・・・・24名

歴史新聞作りの学習・・・・・・・・・・・・20名

話し合いの学習・・・・・・・・・・・・・・・・・・6名

自由記述欄には「友達の歴史新聞からもいろいろなことが分かってよかった」「河野広中の活躍などをみんなで調ベたり,相談したりしたので楽しかった」「ビデオをみたり歴史民俗資料館に行ったりして調ベた学習が楽しかった。特に一人調べが楽しかった」など様々な反応がみられた。学習対象が自分たちの地域の人物であることと同時に,学習資料が身近にあるため一人で学習できたこと,いくつかの違った活動を取り入れたことが学習をより深める効果が


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