福島県教育センター所報ふくしま No.110(H06/1994.3) -019/038page
研修者の感想
中 ・ 高 生 徒 指 導 講 座 を 受 講 し て
福 島 県 立 四 倉 高 等 学 校 教 諭 高 木 良 子
高校で初めて担任となり,意欲と期待を胸に秘めながらも,私の心境は大海で進むべき方向も,取るべき手だても不確かで,かろうじて進みつつある一艘の小舟のようなものでした。何か生徒指導での手掛かりを得たいとの思いで,研修に参加しました。
思春期の少年の特質や問題行動,それに対する援助の実際について講演して下さった宗形邦夫蓬莱中学校長・県福祉課金子元久主幹,非行に走る少年とその家庭状況との関わりについての家裁石井正ー調査官の話,問題行動のすみやかな解決を図るという福大小野直廣教授の短期療法の理論と実践の紹介と各講演を拝聴し,生徒理解と適切な援助について深く考えさせられました。また,相互信頼と理解の大切さを模擬体験できた演習,それらを通して知り合えた中・高校の先生方との有意義な話し合いと,一つ一つが貴重な研修でした。
前期と後期8日間に亙る研修の中で“困っている自分”を客観視できるもうー人の自分が生まれるのを実感しました。ここで得た知識・体験を真に体得するには,時間を要すると思いますが,思い返しつつ指導に役立てていきたいと思います。
教育センターの先生方の暖かく細やかなご配慮や前向きで常に原点を求められる言動にも多く教えられました。感謝致します。
小 学 校 教 育 工 学 講 座 を 受 講 し て
喜 多 方 市 立 熊 倉 小 学 校 教 諭 山 内 泰 孝
「ビデオを使った授業は楽しかったし,よく分かったよ。」,「ビデオを見ながら勉強できてとても良かった。これからも,このように勉強したいな。」「先生が自分でビデオを作ったとはぴっくり。」これは,第六学年算数の円住の表面積の学習で,教育センターで製作した自作ビデオを使って授業をした時の子供たちの感想です。
小学校教育工学講座の受講は今回が二度目で,この講座はVTR教材製作が中心であることが分かっていました。前回の受講の時には,教材製作の計画が曖昧で意図するものが製作できなかったという苦い経験がありました。そこで,今回はその反省を生かし,ぜひ授業で使えるものをと思い,教材製作の計画を十分に練り,持参する学校のVTR機材についてもしっかりと練習をしてこの講座に臨みました。実際の教材製作では,数人でグループを組み各自が持ち味を発揮し,和気あいあいとした雰囲気の中で製作を行うことができました。
学校にもどり,いざこのビデオを使う時には心配でしたが,子供たちの反応を見て大変有意義な研修を受けることができたと思いました。今後は受講したことをさらに研究し,これからの教育活動に生かしていきたいと思います。センターの先生方のご指導に深く感謝いたします。