福島県教育センター所報ふくしま No.110(H06/1994.3) -031/038page
研修者研究報告
「教師一人一人の関心・意欲を高める校内研修の在り方」
田 村 郡 常 葉 町 立 常 葉 小 学 校 近 内 晴 夫
1.研究の趣旨(1) 研究の動機とねらい
本校は,昨年度より町教育委員会による国語科の研究指定を受け,現職教育において共同研究を進めてきた。
本校の教職員は21名で,学級担任13名中9名までが20代である。若い教師集団だけに,センスと行動力にあふれ研修の筋道や分担内容が明らかになると協力し合って精一杯努力してくれるよさがある。また,経験豊かな先生方が折りにふれ適切な援助指導を与えてくれるので,研修活動がおおむね円滑に流れているようにみえる。
しかしながら,校内研修においては経験豊かな一部の教師の意見を待ってしまう傾向がみられ,協議に自らかかわっていこうという姿勢がやや不足しがちである。また,そのような中で進められる授業研究に対して,負担を先に感じてしまう傾向もないではない。
そこで,教師一人一人の関心意欲を高め,持てる力を存分に発揮しながら充実した校内研修にしたいと考え,本主題を設定した。
(2) 問題点・原因
1. 校内研修において積極的な発言や提案が少ない。
教育研究の手法について,その習得の機会が十分とはいえなかったので,研究の手法や内容の共有化が明確に図られているとはいえない。
2. 校内研修というと堅苦しい雰囲気が漂う。
校内研修イコール授業研究という意識が強く,義務的な負担を先に感じてしまう傾向がある。目の前の児童の変容から,研修の必要性やよさを感じ取ることで,より意欲的な研修姿勢へと高まっていくと思われる。
2.研究の見通し校内研修の運営において,以下の方策を講じれば,教師一人一人の関心・意欲が高まり充実した研修になるであろう。
1. 教育研究の内容や手法の習得に向けた研修の在り方を工夫する。
2. 教師一人ー人の意見や考え方を引き出せるように,研究会の持ち方進め方を工夫改善する。
3. 授業実践による児童の変容から,研究の成果を共有し合う場を設け,研修の必要性やよさを認識する。
3.研究の方法と対象 (省略) 4.研究の内容と推進計画 (省略) 5.研究の概要と考察