福島県教育センター所報ふくしま No.113(H07/1995.2) -023/038page

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研 究 紹 介


算数科における個を生かすまとめ方の工夫

学 習 指 導 部 鈴 木 昭



1 はじめに

算数科の問題解決の授業のポイントは,課題把握と多様な解決方法の比較検討にあると言われます。「個を生かす導入問題」については「所報ふくしまNo.108」に載せましたので,今回は「個を生かすまとめ方」について報告します。既報告の授業の続きで,小学校5年「四角形と三角形の面積」の第2時です。「多様な解決方法を発表させた後で,どうまとめたらよいのかわからない」といった先生方の疑問に少しでも答えたいと考えました。

2 実践授業のねらい

実践授業のねらいは,児童の多様な解決方法を生かしながら学習をまとめるということです。

平行四辺形の面積の求め方

多様な解決方法として,(ア)〜(ウ)の3通りを考えました。他に,(エ)の方眼のます目を数える方法が出るかもしれないと予測しました。誤答として,ただ2辺をかける方法(オ)が予測されます。

3 まとめ方のエ夫

次に,まとめ方を工夫することにしました。8通りの案を考えました。

種 類 方 法
案1 放 任 型 結果のみを重視。やり方は検討しない。
案2 教師決定型 教師がやり方を決定する。
案3 多 数 決 型 これから使うやり方を多数決で決める。
案4 修 正 型 誤答を取り上げ,正しいやり方に修正していく。
案5 独 立 型 それぞれのやり方に,名前をつける。
案6 収 束 型 整理のよさに着目し,最もよいやり方を見つけ出す。
案7 分 類 型 いくつかに分類し,その視点(考え方)を明らかにする。
案8 共通点発見型 すべてのやり方に共通する考え方などを見つける。

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