福島県教育センター所報ふくしま No.113(H07/1995.2) -025/038page
5 発問のパターン学習をまとめるときに,教師の支援で大変重要なものは発問です。教師がどう発問をするのかによって,まとめの方向は大きく異なります。まとめ方の種類ごとに,主発間のパターンを考えてみました。
さらに,いろいろなまとめ方のアイデアを比較検討します。
検討の視点は,「個をいかすまとめ方の具備すべき要件」を満たせるかどうかということです。
種 類 主 発 問 の 例 表出 よさ 満足 有用 放 任 型 答えは〜です,当りましたか。 × × × × 教師決定型 このやり方が一番いいですね。 △ △ × △ 多 数 決 型 一番よいやり方はどれですか。 × × × 修 正 型 このやり方を正しいやり方に直しましょう。 × × × △ 独 立 型 いろいろなやり方に名前をつけましょう。 ○ △ ○ △ 収 束 型 最もよいやり方はどれでしょうか。 △ ○ △ ○ 分 類 型 いくつかの考え方に仲間分けできますか。 ○ △ △ ○ 共通点発見型 すべてに共通する考え方はありませんか。 ○ △ △ ○ これからいろいろな図形の求積公式を考えていく初めでもあるので,共通点発見型のまとめを行うことにしました。
6 比較検討の構想図の作成まとめ方を明確にするために,比較検討の構想図の作成が有効です。
しかし,実際の授業では,教師の予測した通りに解決方法が出るとは限りません。
自力解決の段階で,教師は児童の多様な解決方法をとらえ,発表の準備をさせつつまとめ方の構想を修正します。