福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -012/042page

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佐久間俊彦教育経営部長
佐久間俊彦教育経営部長

ばならないわけですが、効果を上げるための基 本として特に重視したいポイントをお聞かせい ただきたいと思います。

  初めに網代先生、よろしくお願いします。

 網 代  5点にまとめたいと思います。

  第一は、各学校の実態に応じ、改善を図るこ と。校内研修に絶対的な定形はありません。

  第二は、個々の職員が主体的に関われるよう 工夫すること。研修の進展や成果に喜びを感じ、 変わり行く自分に生さがい感を得るように。

  第三に、職員の個性的な立場や願いを生かす こと。先に述べたように、学校の立場との同調 を図り、相乗的効果を高めて職場に切磋琢磨の 気風を啓培したいのです。

  第四は、研究の成果の吟味と定着を広い立場 から行い効果をいっそう高めること。主題の追 究が教育課題解決の道ならば、その対象は当初 は特定の教科ではあっても、実践・適応の場は 全教科・領域へ当然拡大されるべきでしょう。

  第五は、研究実践の日常化を図ること、日々 刻々すべてが研修で、特設された校内研修の時 間だけが研修でないことを銘記したいのです。

  松 崎  わたしの学校で実践していることのい くつかをお話させていただきます。

  一つは、先生方のニーズに応ずる組織の工夫 です。先生方の研究意欲を大切にし、“好きな 教科で研究しましょう”と呼びかけ、8つのサ ークルで研究を始めました。

  二つ目は、主題設定の視点を子供たちに置き、 子供たちにもわかるやさしい研究主題にしたこ とです。さらに、各サークルごとに具体的なサ ブテーマを設けて研究に当たっています。

  三つ目として時間的な問題ですが、毎週火曜 日を研修日として年間計画を立て、きちんと実 施するようにしています。実施できない時は、 別の日や時間に必ず設定するようにしています。

  また、時間不足を補うために、研修主任が 「研修だより」やプリントを配布して、共通理 解を図っています。

  四つ目は、各サークルに1名ずつコーチ(指 導者)をお願いし、「専任コーチ制」をとって サークルの研究が主体的に進められるよう配慮 しています。

  お陰で研修に対する活気が盛り上がり、好き な教科の研究に意欲的に立ち向かう先生方の姿 が見られ、うれしく思っています。

  水 野  高等学校の場合は、教科の専門性がや やもすると垣根になる場合があります。ですか ら、これを低くしてお互いに乗り入れやすくす ることが第一のポイントかと思います。

  また、各学校が直面している課題は何かを浮 き彫りにすることも大切なポイントではないで しょうか。

  さらに、多くの教員に対して失敗を恐れずに チャレンジできるチャンスを与え、ベテラン教 師を中心として、お互いがそれをフォローする 体制を整えることもまた大事なことだと思いま す。

  生徒一人一人を高めるには、何といっても教


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