福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -027/042page
B 学習内容についてのイメージの変容
項目2、3から、本教材の学習を通して生徒 の授業への集中力が増し、一人一人の生徒の内 面的な思考力が深まり、積極的に課題解決に当 たることができた様子がわかる。また項目4か らは、よく考え、よく聞くという基本的な学習 態度が身につくことにより、次第に学習内容に ついての理解が高まっていった様子もうかがう ことができる。
C T・Tによるコース別グループ学習について
コース別グループ学習についてははとんどの 生徒が少人数だと安心して自分の意見を発表す ることができるので良いと感じていることがわ かる。
また、項目6からは、グループによる相互学 習や、T・Tによる個別指導の充実により、わ からないことをそのままにせず、互いに学び合 いながら積極的に学習に取り組もうとする態度 が育ってきていることもわかる。
項目7からは、このような学習方法や学習形 態については生徒の興味・関心が非常に高く、 特にティーム・ティーチングについては全員の 生徒が、個別に時間をかけて対応してもらえる ので大変良いと感じているという結果も出てき ている。
V 研究のまとめと今後の課題
1 研究のまとめ
(1)生徒自身に学習計画を立てさせたり、学習コースを選択させたりすることにより、主体的な学習態度が育成された。
(2)コース別グループ学習を行うことにより 互いに学び合いながら、自分に合ったペー スで計画的に努力していこうとする姿が見 受けられた。
(3)ティーム・ティーチングを通して個別指導を充実させることにより、個々の生徒のつまずきについての異体的な援助や、読みを深めていくための助言などが適宜行われ生徒の学習後の成就感が高まった。
(4)既習事項との関連を図りながら学習課題について考えさせたり、各課題ごとに学習のまとめを確実に行うことにより、一人一 人の生徒の問題解決力が育ち、説明的文章 の学習に意欲的に取り組む姿が見られた。
2 今後の課題
(1)生徒がさらに主体的な態度で学習することができるような学習過程や学習形態の工夫をすること。
(2)単元の目標や生徒の実態に応じた、さまざまなティーム・ティーチングのスタイルについて研究を重ねていくこと。
=参 考 文 献=
「教師のためのティーム・ティーチング 実践資料集」(ぎょうせい)