福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -029/042page

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2 指導計画の調査及び考察

 (1)各学年単元数の比較

  県内各地の小学校の指導計画における単元数 は表の通りである。

  5単元 6単元 7単元 8単元 9単元 10単元 11単元 12単元
1年 3 7 10 6 26 8 0 0
2年 4 2 5 2 15 27 3 2

 1. 内容的に同じような活動を大きなまとまり (大単元)とし、少ない単元数で設定している 小学校が見られる。

 2. 第1学年では、9単元、第2学年では10単 元で設定している小学校が多い。これは、本県 で採用している生活科教科書の影響が大きいと 考えられる。指導計画のそれぞれの単元の時数 や小単元名、活動内容を比較していくと、19校 では教科書会社で設定した指導計画とほぼ同じ であることがわかる。

  教科書は標準的なものとして作成されている が、児童の実態や地域の自然環境、社会環境な どの実態が違う福島県の各校で同じように活用 することは難しく、指導計画にはその学校らし さが出てくるべきであろう。

 (2)第1学年単元における時数配分および内容 

1. 単元名 「楽しい学校」(注2)

単元名「楽しい学校」

  * グラフにおいて、各校の指導計画に充当する単元がない場合、総数が60に満たないものもある。

 (注2) 単元名については、一般的に用いられているものとした。

 この単元の最低時間設定は8時間、最高は24 時間と時数に幅がある。18時間で設定している 場合が最も多い。

  単元の小単元(活動)を比較すると次のよう なことがわかる。

ア 時数の少ない小学校は、学校規模が小さ く、入学前から児童相互の人間関係がある程度 作られていたり、学校施設などが狭いことなど から、時数を少なく設定している。

イ 時数が多い小学校は、大規模校に多く、 新しい友達が増えたことから「友達と遊ばう」 や「探検(校舎内の探検、校舎外の探検)」に 十分な時間を確保している。また、「探検」は 1回で終わるのでなく、数回実施している。繰 り返すことで、気付きの深まりや広がりを期待 しているものである。

 2. 単元名 「公園で遊ぼう」

  この単元については、10時間以上に設定して いる学校が半数以上である。

単元名「公園で遊ぼう」

ア 20時間以上の設定の場合、公園を一度だ けの学習材として取り上げるのではなく、内容 (3)の「〜身近な自然を観察し季節の変化に気付 き〜」と関連させ、春夏秋冬に公園を訪れ、季 節の変化に気付くよう計画している場合が多い。

イ 学校近辺に公園がない2つの小学校では、


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