福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.121(H09/1997.7) -012/042page
教師の人間関係は大事だと思います。
また、放課後の短い時間でも、明日の授業の準備や共通理解のための話し合いを必ず持ち、内容の濃いものにするよう努力することが大事かと思います。
そういう努力の中でお互いのよさが見えてくるでしょうし、信頼感も育まれると思います。
渡邊 ありふれたことかもしれませんが、「わかるようになりたい」「できるようになりたい」という、子供の思いや願いを大切にすることだと思います。別の言い方をすれば、子供一人一人の能力差、個性、学習ぺ一スやスタイルなどに対応できるようなものにしていくことをT・Tの根底に置くことだと思います。
その他にも、みなさんが言われたように、教師の信頼関係やチームワーク、雰囲気づくりなども大切だと思います。
佐久間 指導的立場からご覧になられて、「こんなことに気をつければもっとうまくいくのではないか」と思われることはありませんか。
清野 T・Tをどう考えるかというところから一つだけ話したいと思います。
それは、学校全体がT・Tだという考えに立って指導に当たるということです。一人の子供のために全教職員がかかわっているという考えに立って学級指導や教科の指導に取り組まなければなりません。それには、物事に柔軟に対応することが必要になります。
T・Tを組んだときの先生方の動きも、柔軟な対応が普通にできるような努力が必要になってくると思います。固定的に考えてしまうと、対応仕切れなくなる心配があります。
佐久間 宮前次長さんはどのようにお考えですか。
宮前 T・Tを実施して、1+1が2それ以下になるようでは困るのではないでしょうか。
1+1=2+αになる関係を作ることが肝要だと思います。そのためには、互いに理解し合い、尊敬し合うことが大切だと思います。
二人で指導することによって一人ではできなかった世界が開かれることが望ましいと考えます。そして、子供の意識調査から“T・Tはよい"という反応が出たときに、学校が活性化したと言えるのでしょうね。
T・Tによる授業効果を
佐久間 いろいろとお聞きしましたが、T・Tで効果をあげるポイントといったらどういうことでしょう。
“これだけは"ということをお願いします。
菅野 子供一人一人のよさが発揮できるような学習の展開を考えることではないでしょうか。と同時に、教師自身がT・Tによって学んでいこうとする姿勢が大事だと思います。
渡邊 子供一人一人を多面的に見、ていねいに対応していくことではないでしょうか。
また、T・Tの効果的な在り方を求めて研究的に実践することだと思います。
今井 まず、教師の人間関係が大切です。