福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.121(H09/1997.7) -013/042page
第二に、生徒のT・Tへの慣れをつくることだと思います。そのために、日常的に他の教師の授業をオープンに参観できる雰囲気を醸成することも大切だと思います。
蛭田 先程も述べましたが、T・Tを日常的に実施することではないでしょうか。
また、手を貸し過ぎて指示待ち生徒をつくらないように配慮することも大切だと思います。
清野 T・Tは特別のことだと考えずに、気軽な気持ちで実践していくことが必要になります。
学校行事や学年行事などは、すでにT・Tの形をとって実践をされているわけです。
とにかく、いろいろ指導の工夫をして数多く実践していくことが大事でしょうね。
宮前 T・Tの効果をあげるためには、子供がT・Tはいいものだとか、学ぶ楽しさを感じているかを把握して、反省し、常に研修することでしょうか。教師がお互いに授業を見せ合い、磨き合うという校内授業研究がT・Tの基本的な姿であり、学校全体で子供を見守り育てていくという意識になった時、T・Tは効果的となるのではないでしょうか。
T・Tに寄せる想い
佐久間 T・Tに寄せる“夢"“想い"を簡単にお聞かせください。
渡邊 T・Tを実践した結果、子供たちがお互いに、もっと協力しあい、助け合いながら学習に取り組むようになるといいなと思っています。
菅野 少しでも多くの先生方に、「ぜひわたしもやってみたい」という気持ちになってほしいですね。
蛭田 T・Tの授業を二人だけでなく、三人あるいは四人で実施したり、2学級一緒とか、学年全体でやってみたいと思います。
今井 県立博物館の専門家の方々をお呼びして実験観察や理科の授業ができたら素晴らしいなと思います。
佐久間 清野先生、各学校の先生方に望むことはありませんか。
清野 T・Tの真のよさを先生方にわかってほしいと思います。T・Tの加配のあるなしにかかわらず、各学校で組織を生かしていろいろなところで実践してほしいと思っています。
また、T・Tという指導法を通しながら、学校教育の本質に迫ることも考えていきたいものですね。
佐久間 宮前次長さんが抱いているT・Tの夢を聞かせてください。
宮前 例えば、中学校においては、教科を超えたT・Tの体制を工夫するとか、少人数学級の場合は、2クラスを合併してT・Tを実施するとか、地域の人材活用によりT・Tを組むなど子供にとって有益で、楽しいT・Tを実施してほしいですね。
佐久間 本日は貴重なお話をたくさん聞かせていただきましてありがとうございました。今後もまた、工夫改善を加えながら、素晴らしい研究を進めてください。
(平成9年6月6日実施)