福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.121(H09/1997.7) -030/042page
を求めたりする学校外への対応は他の項口と比べて少ない。
イ 進んでいる児童への対応
・ 進んでいる児童に対しては、他の問題に挑戦させる、他の考えで解決させるなど、さらに伸ばそうとする対応が多くみられた。
(資料2) 遅れがちな児童への対応をどうしていますか 1 注意をはらいながら授業をしている。 65(人)
2 放課後居残りさせての個別指導。 33
3 時間がないので特別な指導ができない。 19
4 特別な課題(宿題)を与えている。 11
5 保護者に連絡をしている。 1進んでいる児童への対応をどうしていますか 1 他の問題に挑戦させる機会を多くしている。56(人)
2 他の考えで解決するよう促す。 42
3 遅れがちな児童を助けさせる。 32
4 そのままにしていることが多い。 4
5 進んでいる児童は特にいない。 2
※ 複数選択可
(2) 「学習に対する意識と行動調査研究」との関連から
1 算数の教科・授業イメージ
児童と教師の教科・授業イメージを比較した結果をグラフに表すと、次のようになる。
(児童側への調査項日は「算数は楽しいですか。」、教師側への調査項目は「あなたの算数授業は児童にとって楽しい授業になっていますか。」である。「わかりやすい教科・授業」についても同様である。)
教師側に「そうです」と肯定的に答えた回答はなかった。
児童側の教科イメージと、教師側に対する調査項口「あなたの算数授業は児童にとって楽しい授業になっていますか。」「あなたの算数授業は児童にとってわかりやすいですか。」を比較した。2つを比較すると、「そうです」「どちらかといえばそうです」を合わせた肯定的な回答工の割合が、ほぼ同じになっていることが明らかになった。
この結果だけで断定できるものではないが、私たち教師が算数を「楽しく」「わかりやすい」授業にしていくことが、児童にとっては、「算数は楽しい教科」「算数はわかりやすい教科」になっていくのではないかと考える。
2 算数のわかりにくい単元
下の表は、算数の学習でわかりにくい単元について、児童の調査結果を多い方から順に並べたものである。
<児童がわかりにくい単元> 順位 単 元 名 学年 % 1 □を使った式 3 53.0 2 がい数 4 45.0 3 単位量当たりの大きさ 5 45.0 4 文字と式 5 39.0 5 角 4 37.3 6 かわり方調べ 4 35.3 7 百分率とグラフ 5 34.8 8 体積 5 34.7 ※ 複数選択可