福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.122(H09/1997.11) -031/042page
(2) 授業でのかかわり
1 進行や司会、発表は全て生徒によるが、基礎的な知識等の確認と補足説明は担任と養護教諭が行った。
【授業でのかかわり】
2 まとめの段階の活動に対しては、専門的な立場から養護教諭の評価を伝えた。
(3) 事後指導でのかかわり
1 学級担任とともに、生徒の活動の過程や変容について振り返りを行った。
2 1 をもとに、エイズについて再度資料の提供と個別指導を行った。
3 保健室を情報センターとして、また様々な相談の場として活用できることを伝えた。
4 研究の成果と今後の課題
1 研究の成果
(1) 養護教諭と生徒との信頼関係
エイズの学習を通して生徒と一緒に活動したり、生徒を受容的に見守ったり、互いの考えを述べ合ったりしながら、共感的なかかわりができた。
(2) 生徒同士のよさの認め合い
一人一人が自分で選択した課題をもち、考えや情報を交換し合うことで友達への新たな気づきが多くみられた。消極的な生徒や孤立しがちな生徒なども友達とかかわりながら相手を認め協力し合うことができた。
(3) 教育相談活動への広まり
身体面での相談から交友関係や進路、性の問題などの相談も増えてきた。また、生徒が他の教師と相談したいという際にその仲立ちもできるようになってきた。
(4) 情報センターとしての保健室活用
生徒が必要を感じたときに、資料の閲覧や情報の提供を求めるなど保健情報センターとしての機能が高まり、多くの生徒が保健室を活用するようになった。
2 今後の課題
(1) 学級担任との一層の連携
生徒理解をさらに深めていくために、それぞれの立場から見える生徒の姿について情報交換し合うこと。
(2) 生徒の思いに沿った支援の工夫
生徒が必要とする資料を収集・整理し、生徒の要求に応じていくこと。