福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.122(H09/1997.11) -034/042page
は67%と大分開きがある。これは、例えば静物画を描く場合のモチーフの位置関係をどのように認識するかということと関係がある。バック(地)と、モチーフ(図)の関係で捉える可能性が高いのは、ウを選んだものであろう。Aで最も多いのはイ(144名中77名)であり、形そのものへの興味が強いことを示している。
設問3 形態におけるシンメトリー傾向
次のア、イ、ウのうち、好きなものを1」つ選んでください。 設問3の結果がグラフ2である。この設問は形自体のシンメトリー傾向の好みを見た。アはシンメトリー傾向が強く安定した状態であり、イ、ウの順にしだいにその傾向が弱くなる。逆にウは変化の要素が強くなっている。イを選択したものは、程良い安定と緊張とを望んでいるようだ。Aグループでは、Bグループと比較してアの「安定」を好む者が多い。
同様に、図3は画面におけるシンメトリー傾向をみた 設問4 である。選択肢ア〜ウの傾向も設問3と同じである。ここでのグラフは割愛するが、設問3の、グラフ2にほぼ重なるほどよく似た傾向を示した。また、個人のレベルでも同じ符号を選んでいる者が多い。
設問8 画面の中心と分割の傾向
解答用紙の枠の中に縦(垂直)の線1本と、横(水平)の線1本を自分が最もよいと思うところにそれぞれ引いてください。2本の線は枠の中のどこかで直角に交わります。線は定規をあてて、枠のはしまで届くように引いてください。 この問いは、画面の中に縦横の直線が引かれることによってできる交点、すなわち画面の中心をどこに置くかを見ようとしたものである。枠の大きさはπ矩形である。図4と図5はそれぞれのグループの、縦横の線の交点の位置を示したものである。