福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.127(H11/1999.7) -012/042page

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評価なんですね。そのつどそのつど評価する。私は「そのつど評価」と言っているのですけど、そういうことで例えば学習活動をしている最中にどこかよそに行って話を聞いてきた。それがすごい中身だった。「すごいことを聞いてきたね。」と言葉掛けをしてやる。それが子どもにとっての評価なんですよね。今までの先生方はそれを評価だと思っていなかったのではないかと思うのですが、それも評価なんです。それをプロセス評価と呼んでいる。プロセスに応じて教師がどんな言葉掛けをしてやれるか、そのことによって子どもは学習意欲を持ったり、また、これからもっと進んだことをやるんだ、というふうな意気込みを持ったりする。つまり意欲促進はそういう言葉掛けによって起こるんですよね。だから日常やっていることでもあるんです。そういう言葉掛けによって子どもがほめられたり励まされたりすると、先生に対しての感情もよくなりますよね。だからホットな評価なんですよね。それをどんどんやろう、というわけです。
 そして最後に締めくくりたいのは「ポートフォリオ評価」 注1 。これは「紙挾み」という意味なんです。つまり、生徒がやった活動を教師の方でどんどんためていって最後に総合的な評価をする。それを「ポートフォリオ評価」というふうに言われているんですが、私はそれにあまり賛成ではない。そうではなくて「ポートフォリオ学習」をさせるべきだと考えている。つまり、子どもが学習している時に一人一人がファイルを持つ。ファイルの中にどんどん自分の感想でも調べたことでも資料でも、新聞の切り抜きでも写真でもどんどんためていく。最後に教師が総括的な評価をする時に子どもから借りればいい。教師がいちいちため込む必要はない。最後に子どもがまとめる場合にも、そのため込んだ中から選んでまとめの論文を書けばいいんであって、私は「ポートフォリオ学習」というように子どもがすることがいいんではないかと。教師の方は子どもが何をやっているのかは全てについては目が届かないんですよね。そういう点で子どもがため込んでいくような学習がいい、だから評価の方もプロセスの中でいろいろと言葉掛けしていって最後にはまとまった形での総括的な評価ということをやれぱいい。評定とかもいらないし数値的な評価もいらない。指導要

齋藤教育経営部長と高階玲治先生


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